823セブンス。騎士の決意。

二人は移動術式にて。
ウルダハからグリダニアまで。
「ねえ、お姉ちゃん。ええの?」
ブラウンに近い金髪の妹。ハイランダーらしく背も高く、出るとこは出ている。筋肉質な体は健康的だが、姉曰く「お前はデコボコすぎだ。」
ハーネスというベルトだらけ(に見える)装備に大きな斧。

対して。
ハイランダーとしては小柄(と言っても160センチはある)姉の方は、今回は藍色に染めたローブ、長い金髪もまとめることなく流している。
厚底のブーツで妹にケリを。
「この依頼、聞いたことあるしな。一月ほど前か。未だに解決しとらんかったか。」

「お姉ちゃん、物知り~。」「お前がバカなだけだろ?」「えー!」


「あ、いたいた!やっほー!久しぶり!ユーニさん、ユーリさん!」
オレンジ色の髪の騎士はエーテライトプラザに現れた二人に抱きつく。
「え!?」「ウザ。」
「ミー。とりあえずは、や。」二人から引き剥がす。
「エリ、ちゃんと挨拶しなきゃ!」
「そらそうやけどな。  どうも、呼び出してすまんかった。」
「ええけどな。このじゃれつくの、なんとかしてんか?」

ミーランとユーリが抱き合って騒いでいる間。エレディタとユーニの会話。
「うちの考えでは、相当な魔物がいると思ってるねん。手付かずで放っておいた方もどうかと思うけどなあ。」
「そうやな。その考えはあたっとる。うちも情報は集めたからな。」
「なら話が早いな。魔物討伐だけに報酬もええ。問題はその館の構造や。」
「でかい、とは聞いたけどな。」
「せやねん。うちが集めた話やと、地下も含め、2階やし、都合3階か。」
「でかいな。後は広さやけど、貴族様の別宅となると相当やろ?」
「多分・・・できれば、朝方から奇襲をかけて、夜中が大好きな連中をなんとかしたい、かなあ。」
「正解や。で、場所は?」
「中央森林の西。この新市街からチョコボ使えば時間はほとんどかからへん。」
「今は・・・」上を見る。陽はそろそろ午後に差し掛かるくらいか。
「明日、やな。準備もできるし、ちょうどええ。」
「急にわるかったなあ。晩飯代くらいうちらが出すわ。」
「景気ええやんか?」
「今回は・・・ミーが・・えらく乗り気、っていうか、危なっかしい事いうとるねん。」
「またアイツか、お前もいい加減、見限ったらええねん。」
「それは・・・・できひん。うちも、これは譲れへんねん。」
「うちの妹と似たようなもんか。」ふう。「しゃあないな、こればっかりは。」
「よろしくやで。今夜の宿とパーティを用意しとくわ。」
「メシはなんでもええ。うまけりゃな。」
「らしいやん。」


明け方前。
チョコボに乗った4人が駆け出す。

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