474書き物。冒険者達の日常・・・。もう一組。

リムサ・ロミンサの宿。
「ミズンマスト」の一室にて・・。
オレンジの髪を短めにしたミコッテの少女。
彼女は寝台でうつ伏せに寝転がり、ぱたぱたと尻尾と足を動かしている。

窓から差し込む光の加減から、今は昼下がりといったところか。
「ねえねぇ。あのカニおいしかったにゃぁ。ネルケ。」
傍らに腰掛ける茶髪の少年も。
「そうだね。シャン。また今度、二人きりで行こうか。」
「うにゃ。」
「さて、ちょっと昼寝してから食事に行こうか。」
エールポートから帰ってきて、休憩中。まだ1時間と経ってないが、少し距離があったからお疲れさま、なのである。

しばしの昼寝の後。
 
こんこん。とノックの音で目が覚める。
ドアの向うから親友の少女の声が。
「ねぇ、もう少ししたら夕食に行こうとおもうんだけど。どうかな?」
「ん・・むにゃあああ。」寝ぼけている。
「む、寝てたの?起こしちゃった?ごめんね。」
「いいにゃあ。でも少し待って欲しいにゃあ。」
「りょーかーい。準備できたらノックして。」
「あいにゃあ。」
コツコツ、とドアから遠ざかる靴音。
横を見る。
すやすやとした寝顔の夫が。
さてと・・。
普段着のままで寝てしまったため、かなりシワができている。
まずは着替えてからだにゃ・・。
荷物から自分と夫の分の服を取り出し、手早く着替え鏡を見ながら手櫛で寝癖を直す。
少し跳ねてしまっているが、もともとクセ毛なので大丈夫、だろう。
「いよっし!」濃い目のブラウンのワンピースに、サンダル。あと少しのアクセサリ。
そして。
「ネルケー、起きなさーいにゃ。」
ん・・。
「起きてー!置いていくニャ!」と耳をつまむ。
「ん?あれ?どこかいくの?」と寝ぼけまなこ。
「マユちゃんとこが夕食誘いに来てくれたにゃ。準備するにゃ。ほら、急ぐにゃ!」
「あ・・・。しっかり自分だけ着替えてるし・・。」少し恨みがましい目。
「こっちに着替えが用意してあるにゃ。はやくはやく!」
「はあい。ボサっとした髪型は適当に手で直し、服を着替えていく。
服のチョイスは妻のシャン任せだが、ハズレが無いのはさすがに年頃の女子というところか。
「・・・・・・・。」
ぶつぶつと何か言っている。
シャンは耳をピンと立てて声を拾う。「なんか毎朝やってる事と変んないような・・。」
(寝坊グセはネルケの悪いところにゃ。義母もなんかよく叩き起こしていたと聞いたからにゃ。)
女子だけの飲み会での会話。うちの息子の過去トーク。
「用意できたかにゃ?」「うん。」

じゃあ、とばかりに、向かいの部屋のドアをノック。
「はあい。今出るよー。」と少女の声。
ドアが開き、出てきた少女はちょっとしたドレスで。淡いピンクで丈はやや短めと言ったところか。髪飾りもつけて、それなりに気合が入っている。
「さて、揃ったね。」とマユの夫。こちらは逆にラフな格好だ。が白いシャツと、膝までの丈のパンツスタイルは、マユと対称的だが釣り合っている。

(さすがだにゃ・・。ネルケにコレは求められにゃいにゃ・・。)少しがっかり。自分が頑張らないと。

そして、ビスマルクでの食事の後。
皆でお茶を楽しんでいるところに、夫からつつかれたマユが。
「あの。その・・・。あの、あたし、赤ちゃんできたみたい・・。」と顔を赤らめうつむいてしまう。
「にゃ!にゃんですとっ!!!」「え!?ホント?」
「たぶん、だけど・・。」とうつむきながら。
「おめでとうにゃあ!!!」と抱きついていく。
「まゆちゃん、おめでとう!」拍手まで。
「ありがとう!みんな!でもね、まだ多分、だし。それと、もし赤ちゃんがいたらみんなとしばらく冒険に行けなくなるから。それで・・・その、ごめん。」
「謝ってるんじゃないよ。マユ。祝福してくれてるんだ。それでいいじゃないか。」と夫のウルラが妻の肩に手を置き、励ましている。

「よーっし、今日は飲むにゃあっ!」「おうっ!」「はは。マユは飲んだらダメだぞ?」「はあい。」

「じゃあ、二次会に行こうか。」ウルラの声に酒場を目指す。

(あたいも赤ちゃん欲しいにゃぁ・・。)夫を見る。
ただ、異種族間での妊娠出産は事例が少ない、と聞いた。
でも、それでも、ネルケは自分を選んでくれたのだ。夫についていこう。シャンは固く誓う。


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( ゚Д゚)<子ミコッテ!、子ミコッテ!。
(゚Д゚)<カモーン!。

まもなく新生FF14のβテストが始まり、いっそう新生が近づきますが。
小説の更新頻度に影響がありますでしょうか?
また、小説の構想やストック状況はどの程度まで出来ているのでしょうか?
こちらの小説でも新生を迎える時が近づいてきましたね。
Marth Lowell (Durandal) 2013年02月21日 17:02

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>マルスさん、いらっしゃい。
(三゜ω)ノ子みこってー!www
そういえば子ミスラは結構アチコチで見かけたのに、子ミコッテって見かけなかったような?ちなみに、新生に移行します宣言あたりで、新種族、どうしよう?
みたいなインタビューでハーフもありかな?的な記事があったのを思い出して、今回にも導線としてみました。

ゲームと小説は別腹なので、それほど支障はでないかとw
ネタバレにしたくないので構想は言えませんが、新生は「5年後」の世界なので、それぞれのキャラに「それぞれの決着」を付けたいと思います。
新生がスタートすれば、「新生の時代のキャラ」が出てくる、と言いましょうかねwこちらは始まってからじゃないと世界観が分からないから、どうなるかは未定ですけどw
お話のストックは新生が始まるまで十分いけると思います。ご安心をw
Mayuri Rossana (Hyperion) 2013年02月22日 01:03

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