379書き物。 I get week(やっとの休暇)

「あーあ。」

茶色の髪、褐色の肌のミコッテの少女、フュ・グリューンは休暇申請が下りたことに一応のため息をついて、満足していた。
まず、何をおいてもこの神勇隊での自分の立場。

情報屋。

あっちもコッチも情報を探して色々と足は運ぶし、時には危険も伴う。
しかしながら、何の戦闘スキルも無いから逃げるだけなので、逃げ足だけは達者になったとおもう。
それだけに、こういうオフというものは非常に貴重なものだ。

情報屋だけに、こう、顔を往来に出せないのと、カーラインカフェみたいな大手にはいけない。
その辺の屋台で食事をし、安宿で寝る生活。

あんなスタッバー(暗殺者)みたいに宿は提供してくれない。

「はーあ・・。わっちにももっと運があればなあ・・・。」


パールが光る。

お。

いや、まて、今からオフだ。

「なんですか、キーさん?」
「仕事だ。ショコラ。」
「そうでしょうけど!わっち、今日からオフなんですよ!」
尻尾をピンと立てる。
「おかしな薬物を作って売りさばいてる連中がいる。」
「いいじゃないですか!もう!このオフでどこかに旅行とか予定して、ちょっとココロの洗浄をしようと思ってるんです!」
「そのプランに反対はしないがな。先立つものが要るんじゃないのか?」
「う”」
「それほど大したことじゃない。大体の見当はついてる。」
「と、言いますと?」
「おそらく、園芸師ギルドだ。」
「そこまでわかってるなら、わっちの事は放っておいてくださいよ!」
「それがだな。登録している冒険者、及び一般者の数がどれくらいか知ってるか?」
「知りません!」知っているが、言いたくない。
「ここから洗い出せるのは、お前だけだ。そう信じている。」
「げ。」
「じゃあ、よろしく。情報というか、リストは作っておいた。これでも徹夜作業なんだ。
俺ももう二日寝ていない。フネラーレの相手もしないといけないし、もうフラフラだ。寝かせてくれ。」

上司の泣き言に、つい
「わかりました!」

あれ・・。

つい聞いちゃったけど・・。お仕事しないとお金が無いし、してると休暇がなくなる・・・。
うにゃあああああああああああああああああ

この真下に落ちていくスパイラルに、どうしようもなく頭を抱える。

届いた書類(意外と早かった)に眼を通し、記憶の中から選択していく。

コイツ・・。コイツ・・。あとは・・。コイツか。

驚異的な記憶力で情報屋になっている彼女は、3人をしぼりだした。

ふう。

わっちがお休みいただけるのって、何時かなあ・・。
さて、あとはこの情報の裏づけだ。
パールを取り出し、「もう一日ください。」
「ああ、早くしないとお前のオフもペイも無くなるがな。」「まってえええええ!!!!!」

この時間から裏づけは不可能だ。とりあえず寝よう・・。


翌朝から食事もとらず、調査に行く。

得られた情報は、間違いなく先にピックアップした3人。

さすが、わっち。

しかも、その3人は逃亡するそぶりを見せている。

これは、と上司、キーさんに報告だ!うまくすればボーナスや、オフの長期化などあるかもしれない。



「キーさん!」


----------コメント----------

上司をいい様に使っているように見えて、実は会社にいい様に使われている・・・。
ショコラには親近感が沸くなぁ・・w
Jonathan Jones (Masamune) 2012年10月18日 01:26

----------------------------

>ジョジョさん、いらっしゃいw
ショコラは新キャラですが、フリーランスの情報屋です。
今はキーファーの部下に納まっていますが。
実は腹黒いところがあったりw
Mayuri Rossana (Hyperion) 2012年10月18日 03:06

<<前の話 目次 次の話>>

マユリさんの元ページ