27書き物。船w

「ほものごとく派手なバトルをやってるけど、どうせ母さんが勝つでしょー・・。

兄貴の声と、出発の汽笛がかぶって、何言ってるんだかわからないけど、たぶん聞かなくても言いや。

で、兄貴は船長に呼ばれて、叱責されている。どうも、遅刻を叱られてるっぽい。


多分、こっちもいつものコトらしく、半分あきらめの感じがする(と、いうコトはフォローいらないよね・・)


甲板で潮風を浴びながら、そのへんに座ってみる。
なんだか、さっきのうやむやが吹っ切れたみたい。

静かな海原が見えて、なんだか眠たくなってきた。ゆっくりとした船の揺れに任せて・・・。

ウトウト・・。

ポト。



ん。



ぽとぽと。



んー?


だーーーーーーーーーーーーーーーー!


んきゃああ!

いきなり、大雨が降ってくる。

「マユー、こっちだよー」
なんだかノンビリした声が。

ソッチに走っていく。甲板を船首のほうに回りこんで階段降りるとキャビンがあった。
先に言えよ。

中に入ると、ベンチ?みたいなのと窓がある。ここでかしこまって。ちょこん、て座ってみる。

・・・あああ。

先にしなくっちゃいけないコトがあるんだけど・・・

ハーネス&サブリガは皮製。水は大敵なのだ。
拭かなければいけないんだけど、周りには同じく乗船してる冒険者および一般の方。

こんな衆人環視のもとで体中拭けるほど、というかこの格好でもう硬直しかありえない。
座ってるコトすら申し訳なくなってくる・・

とか考えてると、もうじき着きます、って声が。ちょっと緊張する。

初めての外国。


船から降りたら、兄貴が「マユー!がんばれよー!」
恥ずかしいからヤメて!お願いだから。空気よめ!

冒険者はおろか、一般の方からも何事か?な視線が集まる。気がする。


バカ兄貴め・・・。

もう、開き直って、堂々と受付カウンターに行く。

ザナラーンとは違って、水が近い。潮風がきつい。短い髪だけど、それすら吹き上げられる。
後ろから押されるようにカウンターで入国手続きを。
「職業はなんですか?」
すぐさま「冒険者です。」
「ようこそ、リムサ・ロミンサへ。」
なめらかに応えてくれて、そのままリムサ・ロミンサに。

カウンターを抜けてすぐは、なんだか商店というか露店というか、いろんなのが。

後ろから、不意に声がかかってくる。
「あんまりジロジロ眺めていると、オノボリさんだとおもわれるわよ?」

振り返ると。

髪をほとんど刈ってて、刺青をいれたヒューランの男の人が、なぜか女言葉?で注意してくる。

「ありがとー・・・ございます・・・」

オノボリさん???
とりあえず、お礼だけしてまっすぐ出て行く。


目の前に広がる風景。

雨にたたられなければ、船からも見えただろう。
横を見てみれば、大きな帆船も見える。
もう一度、前を見てみる。岩のカタマリみたいな入り口が見える。
岬みたいな突端が波止場なのは、フェリードックと変わらないのかもしれない。
でも。
あきらかに違う。

高い。なんというか。もう。見上げるとかどうとかすると、首がいたくなりそう。

気がつくと、また立ち止まってしまっていたけれど、さっきみたいに声はかからない。
多分、ジャマじゃなくなったんだろう・・

もうしばらくして、街の中を走ってみる。で、なんか広間みたいなところにたどり着いて。

酒場、どこ?

とにかく、手荷物だけでも渡さないと。
「すみません、どなたか、ここの酒場、教えていただけませんかー!」と叫んでみる。

「アッチの岩場の通路を上がっていけば、たぶん、見つかるハズよ。」

さっきの刈り上げた刺青の方が後ろから声をかけてくる。

うひゃあ。

適当にお礼を言って、見える方に走っていく。

うーわ、めっちゃ高い。この街、ウルダハと違ってすごい高低差がある。走るともう、かなり疲れる・・。と。

目の前に。

海岸を見渡すようにカフェレストラン?ていうんだっけ?酒場とは違って、すごいオシャレな感じで。

ここで休憩してもいいよね?と自分に言い聞かす。

オレンジジュースを頼んで、疲れを癒す。もうじき夕暮れだ。きれいな夕日がとてもステキ。



あ。


。。。

ドコで寝る?
てか、酒場にお使いだったハズだよ?大丈夫かナ?まいせるふ。
(このとき、最悪デジョンすればいいなんて、全く頭になかったワケで)

その辺の人に聞いて、酒場(名前は知らない)に突っ走る。(階段、しんどい!)

たどり着いたら。

ウルダハとそんなに変わらない造りみたい。

酒場のカウンターに目を向けるとバンダナにヒゲな方が、お得意さん?だろうか?
冒険者っぽいルガディン相手に顔を突きつけるようにして、話し込んでいる。

とりあえず、丸いテーブルに腰掛けて、オススメの料理をオーダーして。

マスターの手が空いてるスキを狙って、モモディ様から預かったのを渡す。

青っぽいバンダナ、ブラウンのシャツ、ヒゲのマスターは。
小声でなにやら言いつつ。
「嬢ちゃん、まず、なに飲む?ここに座った以上、酒意外はないともうぜ?」

「えー?」

「とりあえず、寝るトコ紹介してもらえるとうれしいんですけど・・・」

「明日、目が覚めたら、見知らない奴ンとこか、俺の部屋かどっちがいい?」

「帰らせてもらいます。」

「オイオイ、ジョークが通じないお嬢チャンだな!」

「そうだな、あっちに空き部屋がある。ホコリっぽいが寝るくらいなら大丈夫だろう(あれの紹介なら、さすがにな。)」

赤い下着同然の上着のエレゼンの女性が、「コッチ」といって案内してくれる。

案内された部屋は、たしかにホコリ満載な感じ。でもまあ、マシかも。

船旅の疲れもあって、早く寝たい・・荷袋を枕に、そのまま寝てしまう・・。


エレゼンの女性は、少しニヤリとしながら、部屋を出て行く。
マスターに報告しなければ・・・と独り言をつぶやきながら・・・。


----------コメント----------

サブリガとハーネスの手入れ忘れてるwww
Bob Dalus (Hyperion) 2011年10月17日 21:41

----------------------------

>ぼびー、らっしゃいw
あれだ。宿についてからやってるんだw
Mayuri Rossana (Hyperion) 2011年10月17日 22:38

----------------------------

船旅編ありがとーです!兄貴憎めないいいキャラしてます。
船乗ったらまずは甲板ってお約束ですよね。(笑)
リムサの街並みの描写上手いですねー。街並みが目に浮かぶ。
リムサは夜空も綺麗ですよ。
Alto Springday (Sargatanas) 2011年10月19日 09:04

----------------------------

>アルトさん、いらっしゃい♪
ありがとうございますwそうですね、細かい描写をいろいろとしたいんですけど、自分視点なのでというのと、うろ覚え、ていうのと、読んでもらえるスピードなんかを考慮して、なんですw
バカ兄貴はキャラ的には好きですが、実際にいたら超ウザいですよねw
Mayuri Rossana (Hyperion) 2011年10月19日 13:06

<<前の話 目次 次の話>>

マユリさんの元ページ