「ねえ、お姉ちゃん?」ハイランダーで長身の娘、ユーリ。
「なんや?」その姉、ユーニ。
二人は今、ザナラーン地方にやってきている。
数日前に・・・・
「あ、いたいた。そこのお二人さーん。」女性の声。
振り返ると、白い装束に身を纏い、マスクで目元を隠した女性と、モノクルをかけたララフェルの二人組み。
(ん・・?たしか・・・)
「覚えてる?わたし、イダだよ!」と元気な女性。年齢はいまいち判らないが、自分より若いという事は無いだろう。ユーニは胡散臭げに全身を観察する。
「そんな目で見ないでってば。」イダは少し照れくさそうに。
「実はだな。会ってほしい人物がいる。」ララフェルのほうはパパリモといったか。こちらはいたって冷静だ。
「誰や?」冷たい視線を送る姉に対し、「どこいくの?」と妹は好奇心が先に立ったようだ。
「ユーリ。」冷たい声に、背筋がピンとなるユーリ。
「まあまあ、そう尖らないで。」とイダ。
「ミンフィリアさんという女性だ。とある組織のまとめ役をされている。俺達もそのメンバーなんだ。君達の腕を見込んで、是非仲間になって欲しい。」
「ふうん。」「どうする?お姉ちゃん。」
「まあ、ええわ。会うだけやったらかまへんやろ。」
「やたっ!」「イダ、気が早いぞ。」「でも・・」
「では、その本部の地図を渡しておこう。受付にララフェルのタタルという女性がいる。俺かイダの名前を出せば通してくれるよう、便宜をはかっておく。
俺達はまだこの街でやることが残っているから一緒にはいけないからな。後々合流できるようにする。では、ミンフィリアさんによろしくな。」
「じゃね!」
二人は去っていく。
「ザナラーンも久しぶりやなあ。」荒地や、岩場、所々に緑も増えたが、地形が変形するほどの災厄の後、これほどあちこちと見て回ったのは初めてかもしれない。
「せや、ついでに親父の頭殴りにいこか?」
「おもろいな、それ。そのあと、おかんに報告や。」
「そらええわ。楽しみが増えたなあユーリ。」「せやな。」
笑いながらマップに記された道を行く。
「ん?」
向こうから人影。一人、チョコボに乗ってこっちに向かってきている。
「誰や?あれ?」「さあ?」
ざざっ
チョコボが急に目の前で止まる。
「ありゃ?あなた達。これまた珍しいトコで会うわね?」グレイの髪を後ろに束ねた女性。
見た目だけなら、自分たちとそう変らないのだが・・・
「魔女さん?」「うわ、ほんまや。」
「そんなに驚かなくてもいいでしょ?ザナラーンに今の家があるんだし。」
「そうなんでっか?」
「そうよ。この向うにベスパーベイって港があるの。その近くにあったんだけど、最近ホライズン・エッジの近くに引越ししてね。
まあ、お店だけはフェリードックの近くにまだ出してるんだけど買出しにこうやって出かけたりするわけ。あなた達は?」
「うちらは、なんや会ってほしい、とかいう女がおってな。まあ顔だけでもって感じなんや。」
「へえ?誰だろ?」
「ミンフィリア、だっけ?ユーリ?」「確かせやで。お姉ちゃん。」
「!?」
「どないかしやはりましたか?」
「顔色、変りましたで?」
「あいつ・・・性懲りも無く・・・。」
「え~と?魔女はん?」
「まあ、いいわ。くれぐれもあの女に気を許したらダメよ。じゃあ、あたしは急ぐから。気をつけてね。」走り出して・・・・見えなくなる。
「なんやったんやろな?ユーリ。」
「さあ?なあ?でもまあ、魔女はんの言う事やさかい、気をつけとこか。」
「お。あれか?ベスパー・ベイ。」
「んー、そうみたいやね。え~と。「砂の家」ってトコらしいわ。」
マップ片手に。
んじゃ行こか。
(ミンフィリア、ですって・・・。あのやろ、またぞろ動き出したか。懲りない女ね。ベイにアジトがあるのは知ってたけれど、大人しくしてたから黙っていたのに。
つまんない事したら、今度こそお灸をすえてやらねば。)
過去に十二調査会と称して秘密結社を動かしていた女性。いろんな手駒を使い、諜報や、果ては魔物を呼び出す術者まで抱えて自作自演までしていた。
今回はどんな企みがあるのだろうか?
「うちの家族に手を出したら承知しない・・・。」
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740話!
このまま1日1話で書けば年内に800話いくかもねw
Marth Lowell (Durandal) 2013年10月31日 08:44
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>マルスCEO,ハードル高ッ!
年内800か・・・キビシイなあ(笑)
できるだけ頑張ってみようwまずはネタ集めしないとなあw
Mayuri Rossana (Hyperion) 2013年10月31日 13:03