今年で9歳になる少女。
淡いグレーの髪はクセ毛のおかげで短めに。
第七霊災と呼ばれた災厄から5年。少女は両親と共に荒野の都ウルダハへ。
もともと、父親が剣術の指南として勤めていることもあり、こういう運びとなったのだが。
弟も乳離れし、自分で這い回るようになったのが逆に危なくて、母が手をかける。
3つ年下、とはいえ、その歳でなにやってんだ?と言いたくなる。
自分はその歳だとすでに母や祖母の術式構成が解かってきた、というのに。
それが分ったのか、ウルダハに移転する前から「アルダネス教団」の呪術を教える学級に。
ただ、さすがに実家からは父と一緒に移動するしかなく、移動術式を理解してからは、それで。でも帰りは使えないので、父と一緒に。
そういう訳でウルダハに一家で引っ越した、と。
祖母に懐いていた自分としては、少し残念だが、あの祖母は何処でも、何時でも来てくれる。
だから、不安は無い。
昨日は休息日のため、学校が休みでせっかくの休みをチンピラ相手(結局は母が撃退した)など、
水をさされ、街を出てすぐのトコロで鉱物?のモンスター、コブランをイジって遊んでいたのだが。
今日は学級で。
アナスタシアは飛び級で首席、というちょっとした「ブランド」
「あなた!昨日、チンピラとケンカしたんですって!?」
二つ年上の少女が登校いきなり。
「あたしじゃなくて、ママが。ね。」
「言い訳聞きたく無い!」
明るいグリーンの髪に染めた少女は。
「そんなマネされたら皆が困るでしょ?」
淡いグレーの髪をさっと、振って。
「うっせー。」とだけ。
「ちょっと!首席だからって調子にのらないで!」
「オ前だって、次席で、しかも年下に負けてるからって、調子乗ってんじゃねえ。」
「なっ!」
「やるか?」
「いいわよ。ヘコませてあげるわ。」
「いい加減にしろ。」
教科書で二人を均等に殴り倒しつつ。
教師のエレゼンの女性が「早く教室に行け。」と。
二人のヒューランの少女達を蹴り出した。
「はあ。」
教師ヴァイオレットは頭を抱える。
「全く。」
一人は飛び級でしかも首席を誇る、ある意味当然なのかもしれない「魔女」の家系。
もう一人は地道に努力を重ねた秀才。
仲が悪いのも分らなくは無い・・・けど。
毎度、破壊規模がとんでもない術式でケンカをされると、頭が痛い。いや、胃も痛い。
「はあ。」
教室には15人。
その誰もが呪術士として十分以上の素質をもつ上級クラス。その中でもこの二人は別格。
天才アナスタシア。
秀才ウィステリア。
手に余る二人だが、見込みがあるだけに期待も大きい。
ヴァイオレットは、ちょっと考えて。
(この二人だけの特別教室もいいかも?)と。
校長に進言してみたら、以外と簡単に通ってしまった。
「あの二人なら、今の授業は退屈だろう。」と。
そして、特別講師の手配もしてくれてかまわんよ。とまで。
さすがに部外から講師を呼ぶのは、教師の端くれ、プライドが許さない。
自身の出来る範囲で、出来るだけ彼女達に。
「ねー、ウィスー。」
淡いグレーの髪の少女。
「私の名前を省略しないで!」
「いいじゃない。」
アナスタシアは何処吹く風。
ウィステリア・ホライズンはその態度に腹を立てる。
「あたしのことはターシャでいいし。」
「アナスタシア!」
「堅っ苦しいね。ウィス。」
「よくもぬけぬけとっ!」
数年後、「ターシャ」「ウィス」の間柄になるのだが、まだ少し先ではある。
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(´∇`)モフモフ!
Marth Lowell (Durandal) 2013年09月27日 21:46
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>マルスCEO、w
たぶんシャンの尻尾(商品)で満足してるかとw
Mayuri Rossana (Hyperion) 2013年09月28日 00:57
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マユリさん
流石に本物で遊ぶのはよろしくない事を学習したか(´人`)
Marth Lowell (Durandal) 2013年09月28日 01:09
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>えふぃたんw
大丈夫wたぶんwシャンが生贄になってるw
Mayuri Rossana (Hyperion) 2013年09月28日 01:10
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生け贄って・・ホンモノじゃんw 商品じゃなくて。
Ephemera Mitoa (Durandal) 2013年09月28日 02:10
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>えふぃたん、まあw
シャンもなんだかイジられキャラになってきたかなあw
Mayuri Rossana (Hyperion) 2013年09月28日 05:18