370書き物。Always on my mind (いつも僕の中に・・・)

テレポした先は、グリダニアではなく、港の街。

時間的には夕暮れ前だろうか。

「お?」
金髪の少年は潮風の街が久しく思える。

傍らのブルーグレイの髪の少女、マユ。今となっては妻。

「マユ。もしかしてあの酒場?」
確認をしてみる。

「うん。母さんが式挙げた場所だし、もともと?よく知ってるから、挨拶には行きたいの。」
「そうか、じゃ、ついでに何か食べていこうか。」
「あ、そうね。ウチのお店じゃ何も食べてないもんね。美味しいのよ?」
「そういえばそうだね。でもね・・。マユ。」
「ん?」
「はっきり言うけど、あの空気の中で食事は出来ないって!」あはは!
「あ、それはそうか・・・。」
「まあ、マユらしいよ。」
少女の頭をくしゃくしゃとなでる。

「もう!」
少女はふくれっ面のまま酒場に向かう。そして、続いて行く。



「よう、嬢チャン。それに坊主。聞いてるぜ。めでたいコトだ。」
「おめでとうございます。」

店主、ならびにパートナーの女性。

「あ、その。ありがとう・・ございます・・。」
少女は顔を真っ赤にしながら礼を言う。

「ありがとうございます。つきましては、グリダニアのカフェにて式をいたします。もしよろしければ、いかがでしょうか?」
少年はよどみなく言う。


「ほう。ココじゃねえのか。って、まあ知ってたがな。坊主。丁寧だが、少し丁寧すぎるぜ。
もう少しくだけた話でもココじゃOKだ。なあ?ウルスリ。」
「ええ、ヘタに丁寧だとこの街では詐欺師に認定されますからね。」

少しひるんだ少年に二人が言う。

「ちょっと!せっかくの報告なのに、なんでそんなイジワル言うの!」
少女の抗議に。

「ダマされないように言ってやったのさ。」
ヒゲのマスターは、片目を瞑りながらタバコに火をつける。

紫煙を吹き、ひと言。

「だますヤツが悪いんじゃねえ。だまされる方が悪いのさ。」

かつて海賊船で名うてのギャンブラーはそう、うそぶく。

「わかりました・・。気をつけるよ、この悪党!」
笑いながら少年は言う。

「ははっ!そうこなくっちゃなっ!気に入ったぜ。」
ヒゲの店主も笑う。
横にいる女性も、クスクスと笑い手を口元にあてている。

「おい、ウルスリ。なんかいい酒なかったか?」
「はい、マスター・・・この前のラム、ですか?もうそれほどありませんが?」
「何ケチくせえ事言ってんだ、前祝いだ。もう空けちまえ。」
「はい。マスター。」ウルスリは裏のキッチンに入っていく。

「あの・・・?」
少女は事態についていってない。
「ああ、この前魔女サン、お前のかあちゃんが飲んでた酒だよ。」
「ほう・・。」とはウルラ。
「ま、あんときゃ、いい酒だったかどうだかわからんがね。少なくとも、友人のための酒だったな。」
「そっか・・・。」
「そんな義母さんなんだ、誇っていいんじゃないか? 乾杯するか。」
「そうね。」

「お、いいね。俺もご相伴にあやからせてもらうぜ。もう残り少ないからな。
おい。ウルスリ。お前もやれよ。めでたい話じゃないか。」
「はい。では最後の分はわたしが。」
「おい!お前、一番多いじゃねえか!」
あはははは!と笑いが起こり。

それじゃあ、とヒゲのマスター。
「ひよっこ魔女と、その狩人に、乾杯!」

チン。

チン。

チン。

チン。

「で、なにそれ、ひよっこ魔女って!」と、くってかかるが。
「そのまんまだろ?まあ飲めよ。」
「なにこれ、ウマ。」

「おいしいね。これってラムなんですか?」
「ああ、そうだ、坊主。いいところ突いて来るじゃねえか。
コイツは50年は樽で寝かせた逸品だ。掘り出しモノだぜ。」

「マスター、わたしに一本ください。」
「ウルスリ・・。お前のムチャ振りには毎回ビックリするぜ・・・。」
「くれないんですか?」
「ちゃんと一本用意してある。問題ない。」
「・・・・・・・・・。」


「あ、そうだ!報告もさておき、ご飯食べに来たの!ええと・・。」
「そうだね・・何か適当にお願いします。」
「あ!この人シチューが好きなの!おいしいやつ!」
「マユ・・・・。」
「はいはい、奥様はパイでしたね。」にやっと。


う・・・。

奥様・・・。

あ、さっき「この人」って言っちゃったけど、よかったのかしら・・?



顔が真っ赤になっていくのがわかる。


「うう・・・。」

「マユ?」

「あんまりカウンターでノロケるのは、ヤメてくれないかなあ?」
ニヤニヤしたマスター、バデロン。

「ああ、はい・・・。」
金髪の少年は妻を見て、ふうっとため息一つ。

「こういう二人ですが、今後とも、です。」

「お、いいね。よろしく。だいぶくだけてきたじゃねえか。」

「そうですかね?」
「ああ。」

「まあ、その娘は知らない仲じゃないんでね。大事にしてやってくれ。」
「もちろん。」


「まあ、もう一杯くらいオゴらせてもらおうか。」
「ありがとうございます。」
マスターが酒を注ぐのを尻目に。


マユ・・。そっと見つめる。


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ウルスリさん、、、、友達の娘に先を越されてますよ??w
Jonathan Jones (Masamune) 2012年10月11日 00:19

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>ジョジョさんいらっさいw
結婚はしてないですが・・・・な関係なのですw
Mayuri Rossana (Hyperion) 2012年10月11日 03:08

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