ザナラーン地方。
その西方にある、リムサ・ロミンサとの玄関口。
フェリードック。
昼前には満席になる露店で、一人の大男と、3人程度の雇いの少女達。
「今日もなかなかに忙しいな!がんばれよっ」
「はあい。」
レティ、帰ってきたかなあ・・。
アレッサンドロは、貯まりに貯まった洗濯物が気になる。
そういえば愛娘のマユはどうしてるだろうか?
色々と問題がありながらの仕事の翌日。
妻に続いて、娘も(精神的な・・。)
最愛の妻からは、娘の幸せのためにという理由で、新技まで組み込まれて、フルボッコにされた。
この日も当然ながら、仕事に。
「娘を持つと、気苦労が・・とは、昔のダチの台詞だったな・・。」
「もう!」
ブルーグレイの髪を短く肩のあたりで切りそろえた少女。
「そう、怒るなよ。」
「うーーーーー。」
ジト目で睨みながら。
金髪の少年は、「まあまあ・・。あの状況だと・・。」と、視線をそらす。
「うううううう。」
少女は少しひょこひょこした足取りで。
キャンプ・ホライズン。そこから実家への帰り道。
短髪の少女、マユは相手を見ながら・・・
「キスだけ、って・・・。言ったのに・・・・。」
「だから・・。おっと。」段差を抜けるのに手を取る。
「きゃあ!」と少女。続けて不満を漏らす。
「だから!今!ちゃんと歩けないんだって!何度も言ったでしょ!」
「ごめんごめん。」
「最後までしちゃうからでしょ・・・。」
ジト目。
「式の後って・・。言ってたのに。」少女の抗議。
「いや、まあね・・。ほら、結婚自体はしてるじゃないか?」
「いいわけー・・。」頬をつねる。
峡谷に入り。
「まあ、もう少しだろ?この谷間を抜ければ。」
「うん。」
「あのね・・。」さっきのジト目ではなく。優しい眼差し。
「どうした?」柔らかい笑顔。
その・・。
「その・・。赤ちゃん、できたらいいね。」お腹を優しくさわる。
「そうだな。」
「名前、決めとこう!」
「お前な。出来てからでもいいだろ?」
「イヤ。今のうちに考えとく!」
「それもいいけどな・・。でも、そうなるとしばらく逢えないな。」
「え!」
「そりゃ、そうだろう?身ごもってるのに冒険には行けないだろう?」
「う・・・。」
「でも逢えない・・・って・・。」
少女は泣きそうだ。
「まあ、それは言いすぎかな。もちろん家には帰る・・が、その家が要るからね。」
「うん。」
「一緒に冒険には、という意味かな。どこかに一軒家でも借りようか。アルフレートさんに相談しよう。」
「そうだね。」
「とりあえず、その。」少女は、はにかむ。
「ん?」と、金髪の少年は最愛の少女を見る。
「結婚、したんだよね。あたし達。」
「そうだよ。」
家に近づくにつれて。
「う。」
「ん?」
「はあ、父さんに報告するのが一番の恐怖だよ・・・。」
「ああ・・。噂のね・・。」
「なにしでかすか・・・。」
「まあ、ちゃんとお話するさ。問題ない。」とにっこり。
「はい。」少女は安心した笑顔。
峡谷もそろそろ終わりになる。ゲートが見えてくる。
「あのね。」
少女のひと言。
「うん?」
夫になった少年があらためて見返す。
「いま、ぎゅっと、抱きしめて。」
「ああ。」
ゲートの前で二人はお互いを抱きしめあう。
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もうキレるどころかひっくり返ったカエル状態じゃよ~w
そのうえこの歌を聴きながらじゃと~!?w
あとで聞きながら読むんじゃよ~w
Syakunage Ise (Hyperion) 2012年10月07日 08:36
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>カエル様。いらっしゃいwww
セイント・エチエンヌ、というユニットの曲です。
「Hug my soul」 日本語タイトルが、「ぎゅっと抱きしめて。」
とても素敵な曲ですwぜひ♪
Mayuri Rossana (Hyperion) 2012年10月07日 10:38