とある宿舎。
ぶっちゃけてしまえば、「神勇隊」の。
その離れにある宿舎が彼女の部屋。
森の街グリダニア。
その内外を守るための、二つの隊ではあるのだが。
そのうち、神勇隊のイレギュラーな依頼を請け負うために、一人の少女が招聘され。
この離れの宿舎に居るのだが。
宿舎とはいえ、小奇麗な一軒家。生活に必要なものは、ほぼ揃っている。
頼めば家政婦すらやってくる。
「あーァ。」
退屈そうな声。
パールを眺める。
「カルヴァラン・・。」
夜も遅くなり、食事も終えた今となっては、ここで過ごすしかない。
もちろん、深夜の狩りや、依頼だって無くも無い。
だが。
「返事しろヨ!」とパールを寝台に投げ出すと、適当に服を脱ぎ散らかして、寝台に入る。
黒い長髪の少女は、その髪を無造作に撒き散らし、枕に頭を埋める。
仰向けに寝ながら、パール・・・二人だけのリンクパールを両手に掲げ、声をかける。
「ネ?今、なにしてるの?」
返事は無い。
く・・。
差し入れのクッキーを食べながら。
これならどうだ。
「浮気しちゃうゾ?」
その瞬間。「何!ダメだ!それだけは!」
超速いんだけド。
もっと反応しろヨ。
「だってネ。」
「悪かった。いろいろ立て込んでてな、すまなかった。リッラ。」
「船は大丈夫なの?」
「ああ、少し早めの出航で、新米がミスしやがって・・。」
「え!大丈夫なの?」
「ああ、なんとかな。岩礁に当てやがったんだ。少し浸水したけど・・。
今は落ち着いたようだ。まったく、この先が思いやられる。」
「そう。」
「航路からすると、たぶんだが、一月くらいだろう。だから、二月後にはまた逢える。
浮気は無しで待っててくれ。それと、土産も用意しておくか。」
「うン。待ッてる。気をつけてネ。」
「ああ。お互い様にな。」
伝心が切れたパールを眺め・・・。
ひとしきり安心と、期待をもって。
一枚の絵札を見る。
二人揃った似顔絵。
「フフ。」
枕元にあるその絵札を、胸に抱き。
「楽しみだナ。」
寝台に身をゆだねる。
「カルヴァラン・・・。」
ゆっくりと眠りに落ちる。
----------コメント----------
なんか10月はたくさん書くとかあるんですかね?w
一挙5話とボリューミーですw
Jonathan Jones (Masamune) 2012年10月01日 22:37
----------------------------
セミプロ並みの作文量w
Sanshi Katsula (Hyperion) 2012年10月01日 23:12
----------------------------
>ジョジョさん、いらっしゃいw
んーむ。実は書き物シリーズ、10月4日から書き出しまして。
そんでもって、もうちょっとでトータル(雑談込み)で365回になるんですよね。それで、1日2話ペースじゃないと、どうやっても無理っておもってwオフなのをいい事に、書きまくりました。
Mayuri Rossana (Hyperion) 2012年10月02日 01:41
----------------------------
>三枝師匠、いらっしゃいw
セミプロかー・・・。
本当を言えば、書き足らなくて困るくらいw
前に文字数オーバーで、ガッツリ消すハメに・・。
それと、ラノベというか、テンポ優先で読みやすいほうがいいかなーとw
大体、一作あたり、1時間前後かなw