286書き物。少女の葛藤あるいは・・。

グリダニア。

そのカフェ。カーライン。テーブルの一角にて、3人の男女が。
そのうち、二人は金髪の双子。もう一人。ブルーグレイの髪の少女。

そして、ふわふわした金髪の少女の発した言葉に。

「あ、そういえば兄さんは、マユちゃんの事どう思う?」

「え?」兄はフォークに刺したチーズをフォークごと取り落とし。

「うぇええええ!」とうろたえ、硬直する少女。

(ありゃ、これは・・?)と今更ながら考える少女。カチューシャに手をあてながら。



な・な・な・。何言ってるんだこいつ!

正直、固まるしかないあたし。

目の前の双子は、出会ってまだ間がないけれど、確かに二人とも黙って立っていれば十分人目を引きそうな見た目ではある。

ただし、兄の方はいけ好かない、というか、「実は・・」をいろいろと隠し持っていて、その本性はまったく読めない。

ついでに(失礼)妹の方は、素直すぎる、というか・・・。

とにかく、あたし的には、確かに兄ウルラのコトが気になる、といえば気になるんだけど・・。
恋愛、とまでは多分いかないと思う・・・。たぶん。

あ・・。でもこの前のダンジョンでの剣捌きはカッコよかったかな。

うん、まあ、そう。カッコいいんだけど、何か、ね。



「で?妹よ。お前は何が言いたい?」
金髪の少年、ウルラ。

「え、だってお兄ちゃんとマユちゃんってお似合いかも?って。」
「ぶふッ。」対象の少女が噴出す。
「マユちゃん、きたなーい。」
「アンタのせいでしょー!」

「えー、お客様・・。何か必要ですか?恋の呪文とか?」などと。
赤毛の看板娘、イーリスが茶化しに来る。

「イヤ、イイカラ。」とマユ。
(イーリス!こっち!)と向うからミコッテの給仕、オーアが呼んでいるが無視しつつ、
「それでは、ごゆっくりと恋について語ってくださいね。」などと。

「この店はなんでもありか?」少年はウンザリした顔だが・・。
「楽しいよ?お兄ちゃん。」
「呼び方が・・・まあいいか。」
「あれ?」
「なんでもいいわ。そろそろお開き?」
「そうねー、マユちゃんはどうなの?」
「そう言うコトは本人の前で聞くべきコトなの?」
「パールがよかった?」
「そうじゃないっ!」



まったく、この天然娘め。
あたしより、二つか三つ年上のはずなのに、なんでこうなのかしら?
体型や、顔の見た目、年齢からすれば、あたしなんかよりよっぽどモテそうなんだけどね・・。
ウルラ、か・・。そうだなあ、ネルケは・・・下僕だし・・。
カッコイイのは、そうなんだけど・・・。



「興味はあるわよ。」
「おお!」
「ぶっ。」
「なんでそこで吹くのよ、お兄ちゃん。」
「いや、お前。というかマユちゃん?」
「はい。」
「そこで神妙な返事はどうかな?」
「いや、その。」

「あたしって、魅力ない?」
「・・・・。」



突撃してみた・・・。ダメだったら、それはそれで泣けるかも・・。


----------コメント----------

修学旅行の深夜の恋話のようじゃよ~w
Syakunage Ise (Hyperion) 2012年08月23日 19:07

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>しゃくなげさん、まいどw
いきなりコクりタイムだけどねw
恋話は女子だけで盛り上がるとかなりの濃度になるけどw
Mayuri Rossana (Hyperion) 2012年08月24日 04:29

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