228書き物。酒場にて。

「でな・・・・・。」
リムサ・ロミンサでの酒場、溺れた海豚亭でのマスターの口上が頂点の時。

「オチは知ってる、っての。」ラムを飲みつつ、ミューヌから今回のミッションの報告を聞いている。
(バカ娘、なに死にかけてるんだ・・。)
ブレスレットにパールをつけているが、なんともしようがない。
とりあえず、こういう事があったみたい、な内容が流れてくるだけ。
「ウルスリ、もう一杯。」「はい。」

「飲みすぎないほうがいいわよ。」と、奥のテーブルのミコッテ。
「ん?」
「だから、ほどほどにね。」
「えーっと。その。」とテーブルに行く。
赤いローブを着た初老のミコッテは「あら、此処でお会いするのは初めてかしら?」

「お知り合いかい?」とヒゲの店主。
「あ、ウチでのお得意さん。」レティシアはお辞儀する。
「いえいえ。」とミコッテ。

「あ、さっきの台詞な!そこの方の名言なんだぜ!」主人バデロンが言う。
「よしてください。私はそんなつもりは。」

「あの。」グレイの髪を束ねた女性。
「はい?」と、ミコッテの老女。

「お師さん、ですよね?」
「なんのことでしょう?」
「シ・ヴェテックト師でしょう?」
「・・・なんのことやら・・。」
「お願いです。本当のことを・・・。」
「・・・確かに私はシ・ヴェテックトだ。だからどうした・・?」
「あたしはあの時・・。」「もうやめておけ。」「そんな!」「お前の子供達も見ている。
無茶も聞いている。十分じゃないか。もう私は消えていく身だ。気にするな。」
「お師さん。」
「まあ、思い出してくれて、ありがとう。また美味しい料理をよばれにいくよ。」
「はい。待っています。お師さん。」



その後、店には来ない・・・。

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