カーラインカフェの地下階には飛空挺の発着場がある。
以前は要人や、大商人のみしか利用できなかったのだが・・・。
手前の待合いロビーに降りる前に、カフェの女主人に挨拶をする。
「ミュー、ちょっくら行って来るね。」とは鬼哭隊副隊長の女性。
「行ってきます!」とその息子。
「あ、ネルケ君。仮面をしていないので見違えたよ。ところでスゥさん、どこに?」とはミューヌ。
「ああ、ちょっとね。飛空挺に乗りに。ウルダハからリムサに行こうかなって。」
「な、な!!!!!!!!!!」と声にならない驚愕を見せる女主人。
「いや、その、このどら息子が抽選でチケット当てちゃってさー。」と息子の頭を叩く。
身長差があるからポンポンとはいかない。後頭部をぺちぺち、といった感じだが。
「ネルケ君・・・。落ちないといいね。」
「「不吉なコト言わないでください!」言うなー!」
「じゃあ、行って来るわ。」「気をつけてね。レティさんが居たらよろしく。」
階段を降りていく二人を見送りながら、「いいなぁ。わたしも乗ったこと無いのに。」
スグ下から飛び立っているのに、一度も乗ったことは無い。理不尽だ。
「でも、ウルダハに行くだけならテレポでもいけるよね・・。空からの景色だけだし。うん、悔しくない。」自分を納得させた。
「かあさん、なんか周りって、その。」きょろきょろと周りを気にしだす息子。
「落ち着け、ネルケ。」とは言いながらも、ソワソワした感じがにじみ出ている母。
どう見ても、お金を持っていますよーな雰囲気の商人や冒険者がリラックスした感じで受付カウンターの前のラウンジで到着を待っている。
「そろそろ、飛空挺、ウルダハ行きの便が到着いたします。お乗りのお客様は受付カウンターにて搭乗手続きをしてください。繰り返します・・・・。」
受付を済ませ、乗り場でしばらく待っていると、音も少なく滑り込むように入ってくる飛空挺。
ウルダハからの乗客を降ろすと、入れ替わりに乗り込むように案内係りが誘導する。
船内は壁もなく、上には浮かせるための気球のようなものが取り付けられている。
「うわ、飛んでるのを見たことあるけど、こうなってるんだ・・・。」
甲板に乗り込むと、なんだかふわふわしているが、周りの人たちは慣れたものか全く気にしていない。
キャビンもあるみたいだが、せっかくの空の旅だ。甲板ですごそうと決めていた。
「これ、落ちないわよね?」と、母は少し不安そうだが・・・。
「それでは、出航いたします。少しゆれますのでお気をつけください。」との声が。
ここで歓声を上げては、恥ずかしいので二人とも静かに甲板の真ん中でじっとしている。
やがて、船はグリダニアを覆おう木々をすっと通り抜け、飛空挺は滑らかに黒衣森を下に見ながら進み始める。
すご!「すごーい!」「かあさん。」「あ。」
黒衣森を抜けると荒野が見えてくる。どれくらいの時間だろう?間違いなく(テレポなどの術式以外では)最速の移動手段だろう。
徒歩では1日は最低でもかかる(それでも速い。普通なら2,3日かけて移動する)距離を、陽が傾くよりも早く。
ウルダハが見えてきた。
こうやって高いところから見ると、あの街はかなりの威容を誇るのがわかる。尖塔や、中心にそびえるかのような建物。と。
その中心に向かって突っ込むように進む船。
「まもなくウルダハに到着いたします。長い船旅、お疲れ様でした。」と声が聞こえて。
「え?」「あ、当たる!」・・・。
周りは全く気にしていない。
すーっと塔に飲み込まれるように、発着場に到着する・・。
「飛空挺のご利用、ありがとうございました。ウルダハでございます。お忘れ物の無いように。またのご利用、心からお待ちしております。」
案内係りに促され、発着場に降りて。
「その。」「うん。」
カウンターを通り過ぎ、目の前になにやら大きめのドアがある。
「ここ?」「しかない?かしら?」「かあさん、ウルダハは知ってるでしょ?」「いや、さすがに全部知ってるワケでは・・。」
するとドアが開いて、飛空挺に乗るために来た人たちが吐き出され、さっき同船していた人たちが乗り込んでいく。
「ここっぽいわね・・。」「しっかりしてよ・・。かあさん。」
もう一度ドアが開くまで少し待って。
「とりあえず、ご飯食べましょ。」「そうだね。」
下に降りてしまえば、あとは勝手しったるナンとやら。
クイックサンドは目の前だ。
夕暮れ時、ガヤガヤするのは酒場や、食事処としては当然だが、冒険者ギルドも兼ねているとなれば、当然かもしれない。
「オヤオヤオヤオヤ。珍しい組み合わせねー。」とは、ララフェルの女将。
テーブルが満席のため、カウンターで食事とあいなった親子だが。
「おひさしぶり。相変わらず盛況ね。」とスウェシーナ。
「どうも。」とその息子。
「今日は飛空挺、どうだったー?」との問いに。
「え!?」「なんで知ってるんですか?」と親子。
小さな身体をふんぞり返らせつつ、「そんなの、お見通しなのよー。」
「モモディさん・・・。」とそれ以上が出てこない母と。
「スゴイです!」と、眼がキラキラな息子。
(おもしろいわねー。この親子。種明かしはしばらくおいておこう・・。)
「で、食事?お酒?」と女将。
「適当にたのむわ。この子はそこそこ食べるからボリュームあるので。」
「はいはーい。オーダーおねがーい!・・・。」
食事も終わり、一息。
「あ、ネルケ君?向うにマユちゃん居るわよー?」
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14は飛空艇の甲板に出られないの残念です。
11の時は、眼下の景色を見てどんな行路なのかとか、
上から見るとこんななのかと、
私は乗るのも楽しみあったんですけどね~
Eraru Control (Hyperion) 2012年01月20日 08:54
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>えらるちゃん、いらっしゃい♪
しばらくすると、飛空挺の内部も動けたりするようにするって話があったような。今回のお話は、11での経験も踏まえての創作w
11だと、テレポ岩が眼下に見えたり(メアとかw)ジュノの3層構造が見えたりでわくわくしたものですwなので、妄想力を働かせて書いてみましたw
あたしの初めての飛行機体験も交えて、書いております!w
キャラについてはノーコメントですがw
コレで上位3人がそろいましたw
Mayuri Rossana (Hyperion) 2012年01月20日 09:42
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わざわざ導火線に火を着けるかw
GJナマモノw
Bob Dalus (Hyperion) 2012年01月20日 23:12
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>ぼびー、いらっさいw
ナマモノは常にGJ www
Mayuri Rossana (Hyperion) 2012年01月21日 00:07
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導火線に着火確認しましたーw
FF14の飛空艇は動きがスムーズですよね。FF11は頑張って飛び出すぞ!って感じでしたけど。
FF14で空から景色眺められたら綺麗だろうなー。
Alto Springday (Sargatanas) 2012年01月21日 12:00
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>アルトさん、いらっしゃい♪
導火線は確実にw
そうね、11の時のバスの橋は感動したけどw
風船というか、気球みたいな船だしあんなのかしら?
14も、たしか新生?で船内散策ができるとか、なんかレターで書いてあったような?吉Pに期待w
Mayuri Rossana (Hyperion) 2012年01月21日 12:26