「ふぅ。」
カーラインカフェ。
その下には実は飛空挺発着場がある。
意外なことに、この空を往く船はほぼ一日中運航している。
そのコトを思い出し、ヒューランの女性はトランクを持ってまずはカフェに。
「あら?いらっしゃいませ。おひさしぶり?」と、エレゼンの女性店主であるところのミューヌと。
「あれ?めずらしいですね!」とミコッテのオーア。
あ、「コイツは新米。」と緑の給仕服の銀髪、というよりは白髪のミコッテの少女を紹介。
「あ、あの。ナオって言います。」ぺこり。
頭を下げた拍子に同じ色の帽子も落ちて、慌てて拾う。その姿もなんだかかわいらしい。
「そういえば、カナーリは?」
数ヶ月前に寿退社したエレゼンの少女の話題を。
「それがですね、聞いてくださいよ!」と、珍しく顔を覗き込むようなミコッテの給仕。
「え?」と。レイとしては、どう反応したものか。
「カナルって、すんごくマトモで、上品で、おしとやかじゃないですか?」オーアは息巻く。
「ええ、そうね。お昼をよばれに来たときも、上品というか、淑女?かしら?」
「ところがですね!」とここで。
「はあ?」
「カナルったら、実は子共ができちゃったから、結婚した、とか!」
え?
「だーかーらー、もう彼が居て、そういう関係になっていて、子供ができたから結婚します。とか、のうのうと言うワケ!ほんっと、油断ならないわ。」
ミコッテの尻尾はピン!と跳ね上がっている。
そういえば、この子といい、ヒューランのイーリスといい、恋愛沙汰には敏感・・・というか、常に募集中だった、かしら。
それに引き換え、エレゼンのあの子は真面目でそんな素振りもなかったのにねえ。
世の中、わかんないや。
髪をかき上げ、シチューを食べる。
「で、レイさんはどーなんですか?」とオーア。
ぶふっ!
「あ、すぐにタオルをお持ちします!」とナオ。
「ちょ!オーア?」レイもさすがに焦る。
「実はすでに彼がいて・・・いや、もう子共さんもデk」ばがん。
「オーアさん、失礼ですよ?お客様に対して。」と、鉄製のお盆を縦にして後頭部を殴りつけたナオ。そして。
「タオルをどうぞ。」と丁寧に頭をさげ、また帽子がズリ落ちそうになるのをすんでのところで止める。
「あの・・えっと、ナオちゃん?だっけ?先輩にその仕打ちってOKなの?」レイは・・床で「大」の字になってヒクついているミコッテを見ながら。
「はい。先輩であろうと、お客様に失礼があれば鉄拳制裁は必須であると思っています。それに、このくらいではオーア先輩はビクともしませんし。
追加制裁しますので、どうかシチューが冷めないうちにお召しになってくださいませ。」
その台詞にシチューだけに気を向ける。
ガスッガッスッガスッゴスッがつッ!ゲシっガチっ!ガン!ゴスッ!「顔はヤメといてやる。」
などという、破壊音がすぐ間際で聞こえるが、シチューの味に変りは無い。
(スゴイな・・・この子・・・)
主人であるところのミューヌも全く気にした様子は無い。
(見た目はおとなしそうな、というか、男ウケしそうなだけに、毎度こういうコトしてれば、よほどの事が、というか、趣味?じゃない限り、この子も寿、ってわけにもいかないだろうな・・。)
ひるがえって自身は・・・いやいや、今は考えまい。
飛空挺については、深夜でも飛ぶ便があるらしいのだが、一泊してもそれはそれで・・
いや、夜のグリダニアを空から観る、というのもそうそうできることでもない。
それに本社のあるリムサならば、明け方だろうがなんだろうが、寝るくらいはできるだろう。件の酒場もそれなりには顔が利くし。
「よし!」
シチューの最後の一匙を運び入れ、ワインを飲み干す。
お代を置き(まだガスっ!ゴッゴッゴ!など音が続いていたが・・)
「ありがとうございます!」とペコリ。とナオが。足首が倒れたオーアのわき腹にめり込んでいたが、見なかった事に。
階下に向かおうと。
「レイ様、飛空挺でございますか?チケットのご購入は?」
「いや、それが・・・乗った事ないから。」
「左様でございますか。それではわたしがご一緒いたしましょう。それほど手間はかかりませんし、今はお客様も少ないのでこのボロ雑巾でも十分に役目を果たすでしょう。」
オーアを蹴り一発で表を向かせ、首に蹴りを一撃、さらに頭に一撃。
見なかった。うん。私は見なかった。そう。今、確かにミコッテの給仕の蹴りでオーアの首の角度が明らかにオカシな角度だったが、見なかった。うん。知らない。
「じ、じゃあ・・おねがい、ね。」かろうじて声を出す。
「はい!お任せを!」明るい笑顔の下には・・・・・ヒクヒクとしか痙攣をしないミコッテの給仕が・・・・いや、見ない、知らない・・・・・・・
そして。
「行ってらっしゃいませ。」と。グリーンの給仕服のミコッテは頭を下げ、見送ってくれた。
そして。
そらの旅は快適、というよりも。
爽快、が正しい。
深夜、発った便は明日の早朝にはリムサに着くらしい。そして、発った瞬間のグリダニアは。
「きれい・・・・。」
夜間でしか見れない光景を、上空から眺める。
チケットは確かにバカにならない値段ではあったが、その価値は確かにあったと思う。
甲板とキャビンがあったが、キャビンなんて寝室があるでもない。ついでに言えばこの夜景を楽しむことなどできやしないうえに、
成金だかなんだか知らないオッサンが化粧クサイ女を抱き寄せているだけだ。
そういうわけで、甲板にあつらえられたベンチで仮眠するとして、離れていくグリダニアの夜景を存分に堪能した。
「そーいえば、ウルダハの夜景も遠目ながら見れるのよね。」
結局、寝ることも無くリムサ・ロミンサの本社に顔を出し・・・・
阿鼻叫喚の後始末を何故か、二人のミコッテ(名前は・・・・たしか、エフェメラ?とレオ?だっけ)が手伝っている。
レオに関しては、どうしてだかマホガニーのデスクの納入がメインらしく、真っ二つにされたデスクを運び出し。
エフェメラは、なんというか。自分の孤児院で養っているはずの子供達に尻尾を触られる事の無いように背後を取らせない。
「ええと?社長は?」
「・・・・・・ここ・・・」と窓際から。
「あ、あの、今回の特別休暇、ありがとうございます!そのご挨拶にお伺いしまし・・た・・・。」
「・・・うん。」
「その・・エリス先輩や、セネリオ秘書が・・?」
「あいつら、逃げやがった。」
へ?
結果、10人以上の子供達に蹂躙され続けること数時間。
尻尾どころか、耳までいじり倒され。
もはや動くことが叶わない社長。
社長の事をエフェメラにお願いし、子供達をさっき乗ってきた船に誘導する。子共ならば値段はかからないのだ。
「仕事、休みなのかどうなのだか。」ついグチも出る。
だが。朝食は、というよりも、3食そろって「ビスマルク」なのだ。
顔がほころぶ。
夜明けの、というか。陽が昇る光景を飛空挺から眺め。
「この二日(二泊は確定)は、久しぶりに遊ぶ!」と、決意を新たにしたレイであった。
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囲まれた! 動けない…
ワタシは壁を背にして眼前に展開する脅威にあい対した。冷たい汗が背筋を伝ってくのがわかる。張り詰めた緊張はもうMaxだ。多分ワタシの尻尾、普段の数倍に膨らんでる。
少し離れた所ではレオって言うミコッテの女性が重たい作業をしてる。ワタシは彼女を守らなければならない。──目前の子供達から。
この子達の注意があちらへ向かない様にワタシは、時にひらひらと手を、コツコツと壁叩く音を、唐突な半歩の横歩きを、
究極的にはピロピロと尻尾を、思いつく限りの手段を使ってあちらとこちら両方が無事でいられる状況を作り出す事に尽力した。
なんでこんな事になったの~っ!?
Ephemera Mitoa (Durandal) 2013年08月22日 23:40
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>エフィたんw必死w
ま、レイが間に合った?からおそらく?大丈夫wたぶんw
ただまあ・・・・
大人のミコッテが尻尾いじりされるのはいいんだけどねえ。
子供の尻尾いじりがイジメに発展しかねないのがコワいわねえ。
ま、レイなら厳しくやると思うけど。
そのための生贄でもあります。。。。
Mayuri Rossana (Hyperion) 2013年08月23日 01:27
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子供って容赦ないから、
どちらかというと尻尾引き抜かれないかが心配です~(>_<)
オトナミコッテだって、
尻尾くらいなら子供に引き抜かれちゃうかも。
まぁ、ミコッテ普通にいる世界なんだから、道徳的教育的に「尻尾を強く痛くしたらダメ!」って風潮はあると思うんですけどねw
グリダニアだと協調を重んじる(し、ムーンキーパーの居住する都市だ)から、他の都市よりも尻尾に優しい子が多いんじゃないかな?
Ephemera Mitoa (Durandal) 2013年08月23日 01:35
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>えふぃたん、そうなのよねw
従姉のお嬢さんたちもかなり容赦なく引っ張りまわしてくるw(しかもまだ中学1年なのに、あたしより背が高いwハーフだからか!)
グリダニアはともかく、ウルダハ、リムサは特に治安がよく無さ過ぎる裏町はありそう。
そういうところだと、ミコッテ女性の弱点な尻尾はかなり鍛えられてそうw
Mayuri Rossana (Hyperion) 2013年08月23日 11:24
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レティはセネリオの頭叩くんじゃなくて尻尾握ればよかったんだな(´人`)
Marth Lowell (Durandal) 2013年08月23日 11:31
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>マルスCEO、そこはw
尻尾握ると、そこで「あっ!」な展開だけど、「馬鹿にされた」を演出したいレティシアとしては、やはり「頭を取ったぞ?」と言いたかったのですw
心理効果を常に演出するための行動が彼女をして、ウィッチケイオスと言わしめる所以ですゆえw
多分、何の演出もナシのガチでセネリオ女史と正面からやり合えば、勝てるかどうかは?おそらく3割程度の勝率かな。そのための「演出」ですw
Mayuri Rossana (Hyperion) 2013年08月23日 12:34
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>マユリさん
ヘッドショット
ハートショット
テールショット New!
こうか(°Д°)
Marth Lowell (Durandal) 2013年08月23日 16:34
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>マルスCEOwしっぽw
順番としては、ハートショット>ヘッドショット。
理由は「頭」って「的」としては小さいから、まずは胴体に中てて、膝をつかせて動けなくしてから頭を狙う。
スナイピングの基本ですw
今回のフネラーレのヘッドショットは、前もって「ターゲット」してあったから。彼女のこの能力は生命削ってるから、後は弓術のみ。
だけども、彼女の弓術の腕前たるや並大抵ではないので。
さすがの黒猫も銃撃(エピソードはもちろん知っている)で無力化した、と思ったんでしょうねえ。
で、テールショット・・・かあ・・・・まず、素人しかやらない気がするw
Mayuri Rossana (Hyperion) 2013年08月24日 00:10
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>マユリさん
素人ってかまぐれ中りだよねw
Marth Lowell (Durandal) 2013年08月24日 00:25
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>マルスCEO,たしかにw
逆に狙って中てれたらすごいw
フネラーレ級ならできそうだけどw
そっちよりも、アタマ狙うw
それでも、マグレでも中ればすごいなあw
Mayuri Rossana (Hyperion) 2013年08月24日 00:38