耳がピコピコと動く。
尻尾はぷらんぷらんと。左右に揺れ。
ミコッテの少女は薄いブラウンの髪をゆらし、一人の女性の横に。
「ねえ、カタリーナさんはハウンドさんの事すきなの?」
「んー?」
「だって、一緒にいるから。」
隊商の護衛として3人の傭兵がいるわけだが、その中に入れてもらったミコッテの少女。
そしてたまたま知り合ってしまった傭兵の一人「ハウンド」について隊商に着いて来てしまったのだ。
「そうねー。嫌いじゃないけど、好きでもないかなあ。」
薄いグリーンのような銀髪の女性。髪は長く腰まである。胸も大きくグラマラスといっていい。
顔立ちも荒くれ仕事をしているとは思えないほど整っていて、エレゼンらしく長身だ。
鎧に剣ではなく、綺麗なドレスをまとえば社交界のダンス会場に居ても誰も文句をつけないだろう。それどころか、ダンスの相手に引く手数多だと思う。
長身の彼女を見上げながら、ミコッテの少女エフェメラは「ふうん。」とあまり納得はしていない。
そして件のハウンドだが、ヒューランにしては長身で、髪は真っ黒でそして少し長めに伸ばしている。
無精ヒゲがあり、野性味満ちた容貌は「猟犬」の名がふさわしい。
彼の得物も剣だが、背中に槍も用意しているあたりいかにも傭兵といえそうだ。
そしてもう一人はローブ姿。すっぽりとフードをかぶりとても無口だ。
仮面をつけているため、表情も読めないが、術士としてはそれなりなのだろう。
「ワタシ、あの人ニガテ。」
隊商に来て二日目にしてそうカテリーナに。
「はは、彼はトラオム。優秀な術士だよ。まあ、性格というか、見た目がアレだからね。エフィちゃんには、少し怖いかな?」
「うん・・・気味悪い・・・。」
隊商はそろそろ国境に差し掛かろうとしていたが、この先はザナラーン特有の魔物も現れる。
グリダニアからウルダハへ向けての護衛の仕事。
まさか自分が森から抜け出すなんて考えてもいなかった少女は、少し気分が高揚したのか、走り出してしまった。
「馬鹿!ガキ!」ハウンドが叫ぶ。
その次の瞬間、少女の前に黒く大きな、そう森にいる昆虫のような。それも自分と同じかそれ以上の大きさを持つ魔物が、目の前に落ちてきた。
キシキシキシ・・・・・・
歯、というよりは、牙のようなものが擦りあわされ、異音を立てる。
硬直してしまい・・・。次の瞬間。
「キャああああああああああ!!!!!!!」
少女は悲鳴をあげ、しりもちをつく。
「この!コイツは音に反応するんだ!叫んでるんじゃねえっ!リーナ、いくぞ!」
「言われなくても!トラオム!お願い!」
「・・・・・・。」防御術式が展開。ついで魔物に睡眠術式。
「ナイスだ!」ハウンドは剣ではなく、槍をもって少し離れたところから攻撃をくりだし、
カタリーナはその隙に盾を前面に押し出し、倒れた少女を引き戻しにかかる。
「エフィ!大丈夫?」右手で少女を引き起こし、そのまま後ろに連れて行く。
「こ・・・こわかった・・・。」涙で顔がくしゃくしゃだ。
「危ないから下がっていて。」
今度は剣と盾でハウンドと連携をとりに行く。
「よう、リーナ。さすがだぜ。」「お前と組んで長いが、これだけ緊張したのは初めてかもね。」
隊商の商人達は、事の急変に驚いていたが転がりこんできた少女を荷物を積んだチョコボキャリッジの影に隠される。
一人の商人が「おじょうちゃん?大丈夫かい?」
「うん・・・・。」
「私達は荒事には馴れているが、君みたいな子は危険な場所に飛び込んだらいけないよ。覚えておくといい。」頭をなでて、キャリッジから離れる。
(うん・・・今度からは危険には寄り付かないようにしよう。)心に誓う。
魔物は駆逐され、隊商はザナラーンに。
「よし。この谷あを越えれば広い場所にでるからな。初めてくる面々も居るだろうから、ちょっとビックリしなさんなよ。」ハウンドがメンバーに声をかけ。
「エフィちゃんは、この後どうするの?」カタリー-ナの問いに。
「どうしよう?」
「いいわ。わたしの家、といっても借家があるし。しばらくはそこで暮らしなさい。」
「いいの?」
「いいわよ。」
しばらくして谷を抜け、荒野が姿を現す。
「うわああ!」少女は目を輝かせ、広大な大地に見とれた。
「いよおっし、ここらでキャンプにしたいところだが、もう少し先にドライボーンって国営キャンプがある。そこまでがんばろうぜ。」そろそろ夕暮れだ。
「はーい!」元気に返事をする少女。
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Marth Lowell (Durandal) 2013年04月30日 08:56
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生まれて始めて荒野を見た時の驚き
初めて3国をまわった時の感動が思い出されます(^ ^)
Yupa Boleaz (Ragnarok) 2013年04月30日 21:35
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なぜか映画の「レオン」思い出した。
Fizz Delight (Hyperion) 2013年04月30日 22:25
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>マルスCEO、お手数かけております・・・。
_(-.-)_ペコリ
「りーヴ>リーヴ」のご指摘さきゅーなのです・・。
しかし・・・スマホで新着をみて、その後直さずに仕事にもどり、さてPCで、と・・・そこでどのお話だったか、わからなく・・・。
_/乙(,ン、)ノ グハッ
りーヴ、って変換しちゃってたみたい・・・。気にもしなかった・・・。次回からは、カナ変換でします・・・。
Mayuri Rossana (Hyperion) 2013年05月01日 01:23
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>ユパ様。そうですね~(しみじみ
初回の頃のマユのお話でも、3国周る時の情景が描かれています。
もしまだなら是非wマルスCEO主催のページでw
Mayuri Rossana (Hyperion) 2013年05月01日 01:28
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>フィズさん、懐かしい映画をw
「レオン」ですか。実は観てないんですよねw
ジャン・レノが主役で、小さな女の子を護りながら戦うみたいなストーリーだけ知ってますw元カレが一緒にDVD観よう、なんて言いだしたものだから、拒絶しましたw
Mayuri Rossana (Hyperion) 2013年05月01日 01:32
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読み直して来ましたw
初めての土地にきたワクワク感が伝わってきました(^ ^)
冒険はこうじゃないとねw
新生で、またこの感動を味わいたいと思っていますw
Yupa Boleaz (Ragnarok) 2013年05月01日 08:23
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>マユリさん
これかな
http://lodestone.finalfantasyxiv.com/rc/diary/entry?e=460262#comment_1850584
フォローページからCEOのコメント探せば分かるんだから、わからないはないでしょw
業務連絡
ローカル保存し忘れていた話が2話見つかり、連番が519.5と533.5
のように不恰好になってしまいました。
今後このようなミスが無いよう気をつけます、
申し訳ありませんでした。
Marth Lowell (Durandal) 2013年05月01日 09:18
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>ユパさま。どうもですw
そうですねw新生に期待しましょうw
Mayuri Rossana (Hyperion) 2013年05月01日 15:07
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>マルスCEO、しつれいコキました~
そういやそういうのあったんですねw
滅多に見ないから忘れてましたw
Mayuri Rossana (Hyperion) 2013年05月01日 15:08
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>マユリさん
業務連絡
本編の転載作業が終わりましたことをお伝えします。
Marth Lowell (Durandal) 2013年05月01日 15:10
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>マルスCEO!!!(`;ω;´)ブワ!
ありがとうございます!!!
今後とも楽しめる作品を描いていきますゆえ、よろしくです!
Mayuri Rossana (Hyperion) 2013年05月01日 15:13
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>マユリさん
リンクを貼って下さりありがとうございます。
Marth Lowell (Durandal) 2013年05月01日 18:40
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>CEO
ARRと3次創作が気になります。
まぁ、ARRが何だか分かってませんが。キリッ
3次はCEOが執筆するんですか?
Eraru Control (Hyperion) 2013年05月01日 21:00
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>エラルさん
三次創作は今のところエフェメラさんの作品のみですね。
自分はプロットすら書けないので無理ですw
FF14ARRは新生FF14のことです。
A REALM REBORN の略
マユリさんが新生編を書き始めたらそのページに載せる予定です。
Marth Lowell (Durandal) 2013年05月01日 21:47
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>マルスCEO、こちらこそ~w
やっと貼り方わかりましたw(おそ!
Mayuri Rossana (Hyperion) 2013年05月02日 01:52
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>えらっち、マルスCEOのおふた方。
頑張って新生もかいていきますね。
エフィさんのお話もおもしろいですよw(スピンオフ
Mayuri Rossana (Hyperion) 2013年05月02日 01:54