183書き物。ある日常の一コマ。あるいは少女の思惑。

グランドカンパニー。

グリダニア、ウルダハ、リムサ・ロミンサ。この3国によって結成された、軍事組織。
とはいえ、各国には思惑もあり、完全な連携が取れているわけではない。

まず、第一にガレマール帝国に対抗する、という大儀の前に、各国の面子という、名分が邪魔をしているからだろう。

両方がそろわなければ、おぼつかないであろう連携には、それこそ外交しかないのだが・・、果たして?

「どーでもいいんだけどなあ・・・。」と少女はうっかりとこぼしてしまう。
「ちょっと!マユちゃん?ソレはダメだとおもうよ!」と、少年。

ここはグリダニア。精霊の加護ある街。
そして、その露店にて。

「えー。ネルケ、真面目すぎ。」
「そんなことないって、マユちゃんが投げすぎなんだって。」

二人は露店でジュースと、パンにサラダや肉を挟んだものを食べている。


二人がシーロ中牙士に挨拶をした後すぐに伝令から、報告があって。
「ハムレット・クォーリーミルに術士が現れたとのこと。至急向かってくれたまえ。
それと、人員の補充もする。さすがに二人では手に余るだろう。」

「わかりました!」と二人。



(うーん。正直ここはアレね。かませ犬じゃないのかしら?)
パンを頬張りながら、ブルーグレイの髪を肩までに切りそろえた少女は考える。
横で同じくパンを頬張っている少年はおそらく、何も考えていないだろう。
大体、新入りをいきなり緊急で来た伝令の「件の術士」とやらと張り合わす理由が無い。
大方、様子見か、腕試し程度か。
本気でやるなら、正規の部隊もいるんだし。
(というわけで、こちらもノンキにいかせてもらおーっと。)などと考えている。

「おー!ネルケ君。なにしてるにゃ?」と、一人のミコッテ。
「あ!先輩!」と茶色の髪の少年。
「だれ?」とあたし。
「誰かと問われればにゃ、あたいはシャン・ズィッティヒ。この子の先輩にゃあ。」
「あ、そうですか。あたしはマユです。マユ・ガッビャ・・いえ、マユ・ヴィルトカッツェ。」
「マユちゃんの家名、初めて聞いたかも。」
「グリダニアの家名なのにゃ?」
「あ、母方の家名なの。」
(せっかく母さんの生まれなんだもの。名乗らないとね。父さん。ゴメン!)
「で、先輩。どうしたんです?」
「君たちがいつ行くか気になって見に来たのにゃ。」
「え?知ってるんです?ネルケの先輩ってコトは鬼哭隊の方ですよね?」
「そうだったにゃ。でも今は、双蛇党の同志にゃ。」
「「え???」」二人してハモる。
「聞いてなかったかにゃ?増員するってにゃ。あたいなのにゃ。」
少女と少年は顔を見合す。

そして。
「私もその一人です。」とミコッテ。
「トリコロールといいます。」こちらはソーサラー。
ブルーのローブや帽子で表情が読めない。

「どうも。」とあたし。(これはなんかキナ臭い感じ・・。ネルケまでかばえるかどうか・・?)
「あ、どうも。ネルケと申します。」とお気楽だ・・。


どうにも、これは・・。先輩さんはさておき、ソーサラーは注意しなくては。

厄介なファーストミッションじゃないですか。


----------コメント----------

少女たちには大人たちの事情も都合も、遠い出来事。
そんな雰囲気っていうのはとても好きです。
しかしトリコロールと聞くとなんだか美味しそうに見えるのは私だけでしょうか。あ、私だけ?
Teo Dora (Excalibur) 2012年04月12日 09:07

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テオドラさん、いらっしゃい♪
そうですねw自分の都合が優先しちゃうかもw
ちなみに、マユは15,6、ネルケ君は17,8。先輩のシャンは18くらいです。
トリコロールはフランス語で「三色」スリーカラーですねw
ちなみに、お母さんのレティシアとも組んでいます。前の日記を見れば・・・。
Mayuri Rossana (Hyperion) 2012年04月13日 00:25

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