107書き物。なぜかリムサに。

二度寝。

なんという甘美な響き。

かくも人は、睡眠という本能に忠実なのだろうか?

「あー、よく寝た・・・て、いたたたた。。。」
栗色の髪を動きやすいようにまとめた女性、スウェシーナは頭痛に顔をしかめた。

周りを見やると、グレイの髪を後ろにまとめた親友と、肩までにざっくり切ったエレゼンの幼馴染。

皆、毛布にくるまっているが、寝息を立ててぐっすりだ。

自身を見てみる。そういや普段のスケイルメイルではなく、ローブを着ている。
窓を見やると、かすかに光が漏れている。そろそろ朝か。
えーっと。
「いいや。寝よう。」




「んー・・。」
気がつくと、見知った女性、幼馴染の従妹の女性が。
「あれ?ウルスリ。」
ぼぅっとした頭で見やる。
「さすがに飲みすぎたか・・。」
眠い。頭も痛い。
「しばらく休んでてください。」
「うん、寝る。」
周りを見れば、二人の連れもぐっすりと言ってもいいくらい寝ている。
頭も痛い。
「ま、いっか。」いつもの台詞ではある。
毛布にくるまってまた寝そべる。





「あれ?わたし・・?」
うっすらと、ではなくそろそろ窓からの日差しが気になりだす。
グリダニアでは日差しがある、ということはお昼前のはずだ。
記憶が曖昧ゆえに、どこにいるのか分からない。
あれ?
「おみせにいかなきゃ。」おもわず声が出る。
頭が痛い。「いたたた。。」
周りを見やる。二人の幼馴染が毛布にくるまって寝ている。
はれ?
「え?と?」

いきなり手が伸びてくる。
「うるさい。いいから寝てろ。」

「ぐむ。」




「あー。なんだ。アレだな。」
独り言が増えたような気がする。

部屋にある、小さいテーブルの前でぼんやりとつぶやく。
バンダナを外し、リラックスしてはいるが。目の前のグラスに入ったラムを手の中で転がすだけで飲むことはない。

「いいのかねえ。俺。」
(はい、大丈夫です。マスター。)とかが聞こえてきそうだ。
窓からは薄く明りが差してくるが、そのまま気にもしない。疲れたからと、店を任せて自宅に来たのはいいけれど。
「寝れねえなあ。」
徹夜で問題ありすぎる客の相手をしていたのだ。「疲れた」にウソ偽りはない。

ラムのアテに、ハムを用意していたがこれも手をつけていない。




気がつくと。
窓の外が薄暗くなっている。手に持ったラムのグラスは中身を減らすことなく、
床にぶちまけられていた。お気に入りの、というほどでもなかったグラスも同じく粉々にぶちまけられている。
「あーあ。」
面倒だな。いろいろと。もう一度目をつぶる。




「おはようございます。マスター。」
目の前に、それこそ目の前に見慣れた顔がある。
「起こしにきました。」
窓に目をやるとちょうど三日月が見えた。

「ウルスリ、もう夜か?」
「はい。そろそろお時間かと。」
「で、キスで起こしたの?お前?」
「ハイ♪」
「まじで?」
「。」

唇で黙らされてしまった。


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くちびるで・・・リムサでキュン
Crystal Mana (Hyperion) 2011年12月29日 07:09

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あまーーい!!
これが子供たちと大人の差ですね。(笑)
今年は楽しませてもらいました。
よいお年を!!です。
Alto Springday (Sargatanas) 2011年12月29日 08:22

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>まなまな、いらっしゃーいw
ひさしぶり?w
キミに胸キュンキュン♪
Mayuri Rossana (Hyperion) 2011年12月29日 11:51

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>アルトさん、いらっしゃい♪
そうですねーwココまでキャラが走るとはw
「二度寝」がネタのはずだったんですがw
ありがとうございます。今日で仕事収めなので年内にもういくつか投下しようと思ってます。
今日は忘年会もあるので、グダグダでしょうけどw
それではよいお年を!(もうちょっとありますけどねw)
Mayuri Rossana (Hyperion) 2011年12月29日 11:56

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