16書き物、ボンバード編

どーーーーんぱああああああんっ!!!

「んがああっ!」

な、な、な、なんですの?一体。

しばらく前から居候?させてもらってる某骨董屋さんの一角から、眠気どころか意識も吹っ飛びそうな爆音?
誰か街中でファイア2とかぶっ放しちゃった?てか骨董屋さんにぶっ放した?
なにこれなんなんですかまだねてたいんですけどきのうしんやまでというかあのいらいじたいもうむちゃだったからでももでぃさまもあははとわらってるしてか

ねかせて。

どーーーーーーーんっぱあああああああああん!!

うぎゃーーーー!

叫んで飛び起きる。なに?いったいなに?

周りを見る。脱ぎ散らかした服とタオルが目に付く。

見下ろしてみると、ちょっと男性の前に出れなさそーな格好になってる。

慌てて周りをもう一回見てみる。

ここは、骨董屋さんのお店の一角。一応、ぱっと見だとお客さんからは目に付かない。
壁際で樽だのなんだの、置いてあって視線に入らないのだ。最近じゃ少し改造(許可が出た)自分の部屋とまではいかないけど、
ちょっとしたベッドスペースを確保することに成功していた。

散らかった服(でも適当に積んである?)どうにも人前に出れないような格好、ぼーっとした意識。

で。

何事かと頭をふりふり、なんか棒のようなものが2本。視界に入る。足?

ん?

見上げる。

見知った顔が見える。エレゼンのお姐さん。ピメルさん。

「マユ、あなたね、寝るのはけっこうよ。でも、寝てる最中に脱ぐのはやめてくれないかしら?
店の片隅から、服がぽんぽん飛んでくるの、お客さんに説明するの面倒なの。」

じっくり見て欲しいってのなら、そういうふうに案内するけど。


と言って、カウンターに戻っていってしまった。


ぎあああああ

顔が真っ赤になるのがわかる。

うー。。。

てことは、この服のいくつかはピメルさんがこっちに投げてくれたんだろう。
後でスイーツの差し入れしないと・・・

今は夏。めっちゃ暑い。周りを見ても(樽と石壁くらいだけど)なんだか湯気が出てるよう。


どーーーーーーーーーんぱああああああああん!


またかい。なによあれ?


ピメルさんはもうカウンターで冒険者と商談している。その冒険者もえらい薄着だ。

薄着?

下着じゃないの?アレ。

ちょっとちょ-っと。

エレゼンの女の子がチラッと見えたんだけど。

普通の下着よか、あきらかに面積が小さい。
女の子は特に気にした風もなく、小物を買い取ってもらってご満悦のようだ(本トにココ、ドコから資金がでてるんだろう?)

とりあえず、適当な服を身につけピメルさんに何事ですか?と聞きにいく。

「なんだかお祭りみたいよ?」

「思ったよりアッサリした答えで返って安心しちゃいました。」

「だったら、水着もらってきたら?」

水着?って?なに?もしかしてあの、下着以下の面積のアレ?

ピメルさんから声がかかる。「実はけっこう面倒ゴトらしいわよ?さっきの子は単にオシャレとしてみてたらしいけど。」

確かに暑い。水着というからには水浴び用の下着なのかしら?でも、それにしたってそれだけでウロウロするには、ちょっと。
ていうか、ウルダハでそんなの、意味ないやんか、グリダニアとか、あちこちに川があったりすればわからなくもないけど。
リムサもいいけど・・、海岸まで行くの面倒だしなー・・

って、それ以前に街中で着るものじゃないでしょ!(その考えはとある理由でさくっと崩される)

ボム、という魔物をご存知だろうか?

カンタンに言えば、ボールに目とクチがついてて、てっぺんが破裂したようになって燃えてる
魔物。

正直、経験が足らないと出会いたくない。そのくらい手間なやつ。
直接殴ると、ヤケドじゃすまないくらい。ナックルがボロになるのを覚悟しながら叩かないと・・

話を戻して。

そのボムのバルーン?よくできすぎて、どーかしら?ヤな予感。

特設カウンターみたいな?なんか露店っぽいのがあって、呼び込みみたいのなのやってる。

「あ、おじょうさん!ちょっといかがですか!」
(うーわ、ウサンくさ)
「えー、どういうことですか?」
「詳しく説明しちゃっていいですかー?」
(面倒ゴト、って前もって聞いちゃってるからスルーもできないんだよねー。。ヤラれた!)
「はい・・」

「実は・・・・・」

うーわ、ソレってヤバいんじゃないの?軽すぎないかね?アナタ。

「で?」
「はい、自分達で用意したこの装備をつければ大丈夫です!」

「・・・」
銀色っぽい下着とは名ばかりの布の面積。

「コレ着ろ、って?」

「はい!!」

「元気いっぱいに返事すんなあああ!!!!」気がついたらグーで殴ってた。
!、まっずー!!
とりあえずダッシュでクイックサンドに逃げる。

モモディ様にこの布キレを見せて、どー思います?とたずねてみた(ムダな努力と人は言う)
いや、しかし同性としてちょっとくらいは共感が得られたらイイとおもう・・の。きっと。

「空き部屋、使っていいわよー」

頭の中が真っ白。

「あ、それ着け方わからないでしょーから、あたしが手伝ってあげるわねー。あ、だれかー?テージ、テージ。ちょっとお店みててねー」

これは・・・・逃げれない?

結局、水着を着ることに・・・うわー、なんというか、恥ずかしすぎる・・・。

これでホントに大丈夫なんだろーか?

苦笑いしているあたしの目の前で、グイっと上着を脱ぐモモディ様。

しっかり水着着てました。

キラーンって音と光がしそうな笑顔とともに

どーーーーーーーーーんぱああああああああんっ!!

って音がした。

あーた、どんだけっ!

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