10というわけで、書き物。

ちょっと早めの駆け足で、ウルダハに駆け戻っていく。
夕暮れの空になんか船みたいなのが浮いてる。あたしもあんなのに乗れるようになるんだろうか?
とある事情により、予定より遅めになっちゃったのはナイショだけど。

何とか街にたどりついて。

改めて街を眺める。この前はお昼くらいに見てたんだけど、夕暮れというよりも、もう夜といってもいいかもしれない。

どこもかしこも明かりがついてて、明るいこと明るいこと。実家じゃまずナイ光景に少し浮かれ気味。ちょっとだけより道しようかな?

待てよ?欲しいものがあったらどうしよう?お金があった方がいいのか、悪いのか。


・・・・・・。

ちょっとだけ。

まず、第一にお店はダメ。高すぎる。見るだけで帰ろうとするとジロって睨んでくるし。ちょーっとくらい、いいじゃない。
で。露店よろしく冒険者の方々のバザー。
こっちは、良心的なお値段だけど、個人で出してる値段がまちまち。
しかも、いっぱい人がいるから、全部見てたら朝になっちゃう。(徹夜でバザーしてるんだろうか?)半分寝てるっぽい人もいるみたい。
ゆすっても動かないし。(でも、取ったりしたら絶対、ヤバいだろーし。取らないけど。他は・・)

そんなこんなで、あちこち見ながら、骨董屋さんのところに。どっちみちお金は要るのだ。

「すみませーん、こんなのですけど。買い取ってもらえますか?」
いくつかの戦利品を見せてみる。カバンいっぱいってワケじゃないけどそれなりに。

「ふーん、この木の実はそうね。あーその鉱石みたいなの。それシャードっていうんだけど。
コッチで買いとってもいいんだけど、冒険者に売るほうがお金にはなるわよ?」

「シャードってなんですか?」まさに素人満載だ。

「んー、キャンプまで行ってきたんでしょ?ソコに職人いなかった?まあ、そこらじゅうにもいるんだけど。」

「はぁ」

「彼らはそのシャードを素にして、いろんな装備とか作ってるワケ。売れそうでしょ?」

「よくわかんないですけど、よくわかったフリをしてみます!」

「とりあえず、鉱石や木の実は買い取ってあげるわよ。いいもの食べておいで。それと、寝場所はあけておいてあげるから。」

温かい言葉に感謝感謝。ありがとうございます。

そして、モモディ様のとこで。

ちょっとしたご馳走を頂いて。

「豪遊してだいじょうぶー?」

「うん、ふが、いま、んぐ、自分にぐ、ちょっとんが、ゼイタクしてふが、いいかなーとおもにゅ、おもうの。あ、最後にブラッドカーラントタルト、おねがいしまひゅ」

「いいけどー。ちょっと面倒ゴトもありそうなんだけど・・まあ、明日にしましょうかしらねえ」
(なんだかエシュテム工房の方で面倒ゴトがありそうなんだけど・・この子に言うべきかしら?)

シメのタルトをほおばるあたしからでも見えるところで、なんか耳打ちされてるモモディ様。
(なーんか、ヤな予感。)

(予算超えちゃって支払いできないんじゃ?)
少し冷や汗が・・・

(エシュ・・セウムで?ちょっと・・わさないでって!え?・・・・ミンが?あのヤサ・・)
耳打ちの内容がどーも料金とは関係なさそうだけど、あのチャラ男っぽい内容が?ミンって、あのミコッテのフ・ラミン?

「あ、ごめんね、ゆっくり食べてね」

超気になりますが。

モモディ様はニコニコ笑顔にもどりつつ、鉄壁の笑顔を崩す気もないらしい。
絶対、なんかある。
顔には出さずに、タルトを食べるとお代を払って(十分足りたw)お店を出る。このまま骨董屋さんで寝ちゃってもいいけど。なんかちょっと気になる。とても。


服。



もう、夜もふけてきて、月明かりもあるんだけどそれより、お店の明かりがまぶしい。

白っぽいシャツを着てるんだけど、さすがに同じ服だと汚れも気になる。しかもコブランとの戦闘であっちこっちほつけてきて。
で。骨董屋さんに聞いて、バザー街があるからって。
ちょっとふらっと行ってみようと。

ちょっとした廊下?天井のある通路に(露店みたいなものもある)に人がいっぱい。
皆、露店の店主らしい。
でも、見た目に商品はない。ただそこにいるだけ。
「?」

声をかけてみると、「ああ、オレたちはリテイナーっていうんだ。欲しいものがあれば声をかけてくれ。すぐに手元に出してやるよ。まあ、出稼ぎみたいなモンだけどな。」
と、一人の若いエレゼンが応えて来た。

「こういう服って、前評判で聞いたんだけどあるのかな?」
「ああ、もってるぜ。ハーネスだな」

と言って、彼は手元になんだかベルトのカタマリみたいなものを出してくる。(どーやってんだ?)

「コレ?」
「そう。」

「うら若い女の子に、こんなヒモをつけろと?」
「頼んだのはアンタだ。買うのか買わないのかダケが俺の基準なんだが?」

うー


買えない事はない。手持ちでなんとかなりそうだ。

聞いた限りだと、性能は申し分ないらしい。

「じゃあください」覚悟も決める。
「まいどあり」

骨董屋さんに行って、寝場所の確保もできて。
「あなた、本気でソレ着るの?」


少しへこんだ。


----------コメント----------

こっそり読ませてもらいます(*'v')
Hank Alomar (Hyperion) 2011年10月10日 07:06

----------------------------

おお今回もおもしろかった!
メインシナリオ入れて!と言ったのは私だけど
そのせいで書くの難しくなったらごめんね!!(゜▽゜)
Rifeal Ford (Hyperion) 2011年10月10日 09:58

----------------------------

>ハンクさん、いらっしゃい♪
つたない文ですが、楽しんでいただけたら。
最初っから読んでいただきますと、なんとなく流れがw(もうチェックしてもらってるかしら?w)
Mayuri Rossana (Hyperion) 2011年10月10日 12:57

----------------------------

>りふたん、いらっしゃい♪
ありがとwいちおーメインシナリオの導入編に移りつつありますw
ジャーナルでいろいろとチェックしなおしてるんだけど、細かいところで不備があってもツッコまないでねw
Mayuri Rossana (Hyperion) 2011年10月10日 13:00

----------------------------

メインシナリオ導入編。
こそっと入ってる伏線とハーネスネタにニヤニヤしちゃいました。
ハーネス…性能いいですけど、確かに本気で着るの?って感じですよね。
♂はなおしんどいです。
Alto Springday (Sargatanas) 2011年10月10日 18:26

----------------------------

ハーネス買ったなら次は当然サブリガです!!(/sh)
ところで話は変わりますがサイヤ人顔負けの見事な食べっぷりに感動しましたw
Bob Dalus (Hyperion) 2011年10月11日 00:10

----------------------------

>アルトさん、いらっしゃい♪
うん、ちょっとうろ覚えだけど、なんとか書いてみようかとおもいますw
応援、よろしくですw
ハーネスは、色っぽいのかヘンタイかが微妙なラインですよねーw
Mayuri Rossana (Hyperion) 2011年10月11日 00:42

----------------------------

>ぼびー、いらっさいw
サブリガもそう、遠くないウチに出るかも。スートブラックがかなり長い間使ってたしw
食事シーンは、モモディ様の耳打ちのための演出ですw
Mayuri Rossana (Hyperion) 2011年10月11日 00:45

----------------------------

初心者は贅沢できないんじゃよ~w
服なんて・・・。服なんて・・・w
Syakunage Ise (Hyperion) 2012年07月24日 13:31

<<前の話 目次 次の話>>

マユリさんの元ページ