356書き物。少女達の時間の過ごし方8

がやがやと。

やがて人が増えてくるカフェ。

遅めの夕食なのか、早めの夜食なのか。

遅めの登場のイーリスは、赤毛を揺らしながらてんてこ舞いになっている。

グリダニアのカフェ・カーライン。

女主人のミューヌも、あれこれとドリンクオーダーをこなしつつ、指示も飛ばしている。

相棒の少女、オーアも耳をピコピコと動かして、あちこちのオーダーを聞くのに必死だ。

ポイっと伝票が飛んでくる。パシっと受け止め、カウンターに回す。

ついでに料理のお皿を3枚持って、各テーブルに行く。

馴染みの顔の冒険者グループを見つけて、声をかけて回る。

こう見えても、実は一番人気なのだ。




「カナルが夜番なら、絶対カナルがトップだとおもう・・・・。」とはオーア。




その一つのテーブル。
「マリー、盾役は初めてと言いながら、あのタイミングの挑発は上手だったよ。」リーダーのベル。
「だよねだよねー。あたしもう少しで死ぬかと思ったにゃー。」白魔道士ルー。
「がはははは!」と豪快に笑うルガディン、グリュック。
「いや・・その・・・。」とふわふわの金髪の少女マリー。

あ。

お兄・・・!


「え!!!!!!」
マユちゃんも!
「お兄ちゃん!!!!!!」
やっぱり!
一緒だったか。よかったよかった。え?でも・・・。

二人は仲良く手をつないでるわけではない。
んー?

「よお、マリー。ん?そちらの方々はPT仲間かい?」
テーブルを見渡す。
「あ、お兄さんですか?マリーさんを預かっています、リーダーのシュナーベルと言います。よろしく。」
「ああ、よろしく。」
黒髪を少し染めたヒューランの男性は、自分より少し年上だろうが、丁寧な挨拶をしてくる。
「おれは、ウルラ。まあそのふつつかな妹ですが、面倒みてやってください。そして、こちらはマユ。」
「あ、その。よろしく・・。」
「あ!この人がお兄さんの彼女!!!」とルーがはしゃぐ。
「ちょ、やめて!」マリーが止めてくるが、ルーは止まらない。
「おいくつなんですか?その、どこまでいったんですか?結婚はいつですかにゃ?」
「あ、いや・・。その・・。」
何を答えていいのか分からないマユ。
「もう!」とマリー。
残る男性陣は、クスクスと笑うばかり。

「じゃあ、マリー、またな。」とウルラは手を振ってカウンターに行く。
「またね。」マユもそれに続く。


「ちょっと!ルー!!」
「ごめんにゃあ!」
あははは
「ルーの、マリーのお兄さん攻略は確実に失敗だな。」
「ははは!あの娘相手はしんどかろう!」
「もう・・。」
「ダメにゃ・・完全敗北確定にゃ・・。」
「でもまあ、かわいい娘さんじゃないか。もしかすると、お姉さんになるか。」
「げ・・。そういえば。」
「いいじゃねえか。」
「だにゃ。」
「2,3年下なのに、お姉さん、か。ちょっと複雑。」
「双子、って言ってたか、確かにそりゃな。」
「いいじゃねえか。めでたい事はみんなで祝おうぜ!」
「ちょっと悔しいけど、お祝いするにゃー。」
「まってまって、まだ結婚って話は聞いてないから!」
「まあ、その時になればお祝いすればいいだろう。」
「おう!」「だにゃ!」「うん。」




ふふふ・・・聞いたわよ・・・
イーリスはあれこれと仕事をしながら、しっかり聞いていた。


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ご祝儀と正装を準備しようと思ったんじゃが
すんなり結婚とはいかなそうな雲行きじゃな~w
Syakunage Ise (Hyperion) 2012年10月04日 12:45

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>王様ことしゃくなげさん、いらっしゃいw
どうでしょうね?w
あとツケの支払いとかw
Mayuri Rossana (Hyperion) 2012年10月05日 04:40

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ツケ・・・。ツケは今度・・・必ず・・・。
たぶん・・・じゃよ~w
Syakunage Ise (Hyperion) 2012年10月05日 13:07

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>しゃくなげさん、どうもw
是非、完済してくださいw
Mayuri Rossana (Hyperion) 2012年10月05日 13:21

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