338書き物。金髪の少女の頑張り。

「てやああ!!!」

剣を振り降ろす。

キャンプ・ナインアイビーから程近い場所。

剣術士、マリー、ことマルグリットはカードになった依頼、リーヴをこなしていた。

「ふぅ・・。」

最後の敵を屠り、剣を納め額の汗を拭う。

緑の濃いこの場所。

普段は簡易エーテライトといわれる青い光の柱が出てくるが。

キャンプからも近いせいか、少しゆっくりしたくなって、エーテライトからの声に「やめておきます。」と言ってしまった。
当然、青い光は消えてしまい、一人残されたのだが。

ふわふわの金髪を押さえるカチューシャに手を添える。

「お兄ちゃん。」

んー、マユちゃんと上手くいってるのかしら?

正直、心配だ。

「そっちより、私よね・・。」
がっくりと、うなだれる。

「ご飯食べよう・・・。」
大きな樹にもたれながら、サンドイッチを頬張る。

「んー・・。」
サンドイッチを頬張りながら、考える。

その・・たぶん・・顔自体は、悪くない、とおもいたいんだよね・・。


スタイル・・。
悪くないとおもう・・・。



性格・・・。
「う・・。」
残るはこれだけだ。

「はぁ・・。」
考えても仕方が無い。

「私は結局何がダメなんだろうなあ・・。」

その消極的なところこそが・・・なのだが。本人は気づいていない。



キャンプに戻り。

「あ、キミ。もしよかったら今から狩りに行くんだ。リーヴがあれば使っちゃっていいから、一緒に行かない?」
黒目の毛を少し染めたヒューランの青年。
その周りには、赤毛のルガディンと、銀髪のミコッテの少女がいる。
「え、あ。その。リーヴのカード、使い切ったんで・・。」
「いいじゃねえか。儲かる仕事は儲けようぜ。」とルガディン。
「だにゃー!」とミコッテも賛同する。
「あ、うん。その、よろしくね。」
「ああ。」
「よろしくな、お嬢さん。」
「にゃー。」

初めての「野良」pt・・。

「俺は・・」ヒューランの青年。
「シュナーベル。長いから、ベルでいい。」
「女の子ぽいにゃあ。」
「うるさい、気にしてるんだ。」少し頬が赤い。
「あ、私はマルグリット。よろしく。マリーでいいよ。」
「俺はグリュック。まあ、好きに呼んでくれ。」
「あたし最後になっちゃったー!」
ミコッテの少女が抗議の声を上げる。
「ル・シュペヒト。っていうだにゃ。」

「じゃあ、その。皆様よろしく!」
「ああ」「おう」「にゃ」

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