「てやああ!!!」
剣を振り降ろす。
キャンプ・ナインアイビーから程近い場所。
剣術士、マリー、ことマルグリットはカードになった依頼、リーヴをこなしていた。
「ふぅ・・。」
最後の敵を屠り、剣を納め額の汗を拭う。
緑の濃いこの場所。
普段は簡易エーテライトといわれる青い光の柱が出てくるが。
キャンプからも近いせいか、少しゆっくりしたくなって、エーテライトからの声に「やめておきます。」と言ってしまった。
当然、青い光は消えてしまい、一人残されたのだが。
ふわふわの金髪を押さえるカチューシャに手を添える。
「お兄ちゃん。」
んー、マユちゃんと上手くいってるのかしら?
正直、心配だ。
「そっちより、私よね・・。」
がっくりと、うなだれる。
「ご飯食べよう・・・。」
大きな樹にもたれながら、サンドイッチを頬張る。
「んー・・。」
サンドイッチを頬張りながら、考える。
その・・たぶん・・顔自体は、悪くない、とおもいたいんだよね・・。
スタイル・・。
悪くないとおもう・・・。
性格・・・。
「う・・。」
残るはこれだけだ。
「はぁ・・。」
考えても仕方が無い。
「私は結局何がダメなんだろうなあ・・。」
その消極的なところこそが・・・なのだが。本人は気づいていない。
キャンプに戻り。
「あ、キミ。もしよかったら今から狩りに行くんだ。リーヴがあれば使っちゃっていいから、一緒に行かない?」
黒目の毛を少し染めたヒューランの青年。
その周りには、赤毛のルガディンと、銀髪のミコッテの少女がいる。
「え、あ。その。リーヴのカード、使い切ったんで・・。」
「いいじゃねえか。儲かる仕事は儲けようぜ。」とルガディン。
「だにゃー!」とミコッテも賛同する。
「あ、うん。その、よろしくね。」
「ああ。」
「よろしくな、お嬢さん。」
「にゃー。」
初めての「野良」pt・・。
「俺は・・」ヒューランの青年。
「シュナーベル。長いから、ベルでいい。」
「女の子ぽいにゃあ。」
「うるさい、気にしてるんだ。」少し頬が赤い。
「あ、私はマルグリット。よろしく。マリーでいいよ。」
「俺はグリュック。まあ、好きに呼んでくれ。」
「あたし最後になっちゃったー!」
ミコッテの少女が抗議の声を上げる。
「ル・シュペヒト。っていうだにゃ。」
「じゃあ、その。皆様よろしく!」
「ああ」「おう」「にゃ」