98書き物。グリダニアでの。。。別件。

「レティ!」

物語はいきなり始まるものだ。
たとえば、「あるところに。」とか。

が。

「なーにー?」と応える妙齢の女性。相手は人ではなく。リンクパールと呼ばれる通話用の魔法具だ。この時点で物語にはふさわしくない。
ここは、何かしら事件があってしかるべきで、その返事としてはいささか、いただけない。

「ちょっと、どういうこと!?」とは、小ぶりな真珠みたいなパールからの声。

「スゥ?」と、さらにやる気がない。

「ああ、そうですよ、スウェシーナです!!!」と激昂した声。
「うっざ。」
「・・・・・・・・!!!!!!!!!!!!!!!」

遅めの昼食を終えて(旦那の料理は冷めても美味しい!)、洗濯も終え、
まさに昼寝の段取りをしていたレティシアは、突然光りだしたパールに気だるい返事しかしない。

「この!・・・・・・・・!!!!!」
パールの向うでは、幼馴染が顔を真っ赤にしてること間違いないだろう。

はて?何かやっちゃたかしら?と首をかしげる。
うん、してないよね?と自問自答。そして完結。

「なにもしてないのに。そんなに怒ったら老けるわよ?」
「この、魔女め!!!!」続けて怒声。
「わたしの子をたぶらかしたでしょ!!」
「はぁ?あたしが?旦那意外にオトコなんて居ないし。」
「ちがーう!マユちゃんの方!差し金したんじゃないの?」
「ああ、男は選べ、とは言ってあるから。」
「ぐ!」とつまる。

「「見に行く?」」と同時に。

「「行こう!」」

「こんな面白いネタ、なんで言わないのっ!」
「あほかー!こっちが聞きたいんだからっ!」

「そっち行くから、場所の特定しといてねー。」と。

「うう、無関係でも主導権は持っていくのね。。。」とさめざめしたスウェシーナ。


そのころ。

「ちょっと、アンタ!そんなの連れてこないでよ!」

「大丈夫、このくらいなら。」   「うわ!」

「あほかー!」

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