104書き物。グリダニアでの・・・・・の4

あー、よく寝た。
昨日はいろいろと疲れてたから、かな?
お借りしてた部屋から出る前に布団やその他の片づけを済まして。

緑があふれるグリダニアの空気は心地いい。
木々に遮られるせいか、朝日は若干遅め、てのも寝坊した気がしないからこれもいい。
さて。ミューヌさんにお礼と、朝御飯を頼みに行こう。


「え?」
ミューヌさん、居ない・・。って。

「ああ、なんでも外せない用事だとかで。」
「そうなんですか。」
「あ、嬢ちゃんにはちゃんとしておいてくれって、言伝があるからな。」
「ありがとうございます。」
朝御飯を頂いて。

「マユちゃんいる?」と。鬼哭隊、副隊長スウェシーナさんのご子息。ネルケ。

ぶっ!
パンと炙ったハム、紅茶を頂いてたのだけど。

紅茶を噴き出してしまった。

「な、な、なに?」

「朝の鍛錬に付き合ってくれないかな?」

「いいけど・・・。」


鬼哭隊の詰め所。槍術士のギルドでもある。以前にやり込めた相手ではあるが・・。
侮ってはなるまい。
「本気でやっていいのよね?」と確認と自分にも覚悟を。
「もちろん。僕も前とは違う、と言いたいから。」

腰を落とす。構えて。次の手を、さらにその先の来るであろう受けと攻撃の先を読む。

まず、一撃。槍の長さを活かしての突き。コレは読みというか定石。

軽くかわす。
次は。

唱えておいた呪を紡ぐ。が。これは読まれていたらしく、効果がなさそうだ。
が。
ソレもこっちの読みのうち。耐えている間に距離を詰める。
長モノの欠点。そして長所。こっちは間を詰めなければ決定打が出せない。
そのアドバンテージを取りに行く。

が。

さっと後ろに下がり、アドバンテージを譲らない。
やるな。

ならば。

ストンスキン。土の精霊の加護を得て、いくばくかの打撃に耐えうる魔法。
「そんなの、読めてるっての!」と槍を突き出してくる。
この魔法は少し時間がかかる。そのスキをついて。
しかしながら。
「甘いわよ!」
羽のようにさらっとかわす。ストンスキンはあくまで囮。本命はこっち。
不意打ち。
さっと抜けた後、カウンターでまず一発。
さらに後ろから拳を振り下ろす。

ゴチ。

「はーい、勝負ありにゃ。」とミコッテの隊員が声をかける。

「今度はあたしとにゃー。」

えー。

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