86書き物。とある二人の?日常。のようなもの。

酒場にて。店を出ようとしたミコッテの女性。引き締まった身体に、ハーネスという革鎧がよく似合う。
格闘で鍛え上げたであろう筋肉は、ゴツゴツ、というよりしなやかな肉食獣のようだ。

ウルダハ。砂漠の栄光と没落の両方を、体現する街。

クイックサンドからすぐにルビーロードに出られるわけだが。

「ん?」ミコッテは気配を察し、足を止める。その時。

目の前をダッシュで通り過ぎていく金髪のヒューランの男性。

男性は、肩透かしをくらったようにそのままつんのめって、露店に突っ込む。

「はぁ。」ため息。そして顔を手で覆う。

「・・びー!!!」と聞こえてきて、案の定というか。
露店の売り物の山から腰から下だけ出している。もちろんサブリガだ。

「危機回避、っと。」口笛を吹きながらその場を後にする。



「ぼびーさん、いっつも大変ですね!」とララフェルの女の子。
ポニーテールでまとめた愛らしい顔立ちをしている。
「エラルちゃん、昼飯くって、これからPTの募集かけようかというときに。
こういうアクシデントを毎日のように出会うのは。大変とかじゃなく。日常。というんだ。」

「パンツさんも大変だね!」
「アレは自業自得。そして手段がだんだん巧妙になって来てる・・。」
「え~!そーなんですか???」
「今日は不意打ちくらいかけた。」
「猪突猛進から学んだんですねー。」

通りを歩きながら、たまたま見かけたメンバーと雑談しながら。

「そのうち、空から降ってくるんじゃないかって、気がするね。」
「あははwそれって失敗したらでっかい赤い華が咲きますよね!」
「それ、笑っていいのか。」
「ウケそうです!」



一方。
グリダニアにて。
冒険者ギルドのあるカフェ。
大きなステンドグラスから、緩やかな日差しが色とりどりの明りをカフェの中に降り注いでいる。
そのカウンターの一つ。
カーラインカフェ。

カフェの女マスター、ミューヌは午後のティータイムのための準備にいそしみながら。

「はぁ・・。」と、ため息一つ。


(ねえねぇ。あれってやっぱり?)(いまさらじゃないのー?)(あの方、イケメンだよね!)
(お似合い、だけど・・)(ちょっと時間がねー)(ナントカしてみたいよね!)

3人の給仕の娘のヒソヒソ話に、全く気がつかずに、同じカップをもう10分以上磨いている、女マスター。

キッチンからは。
「なあ、ミューヌさんの応援をする会を作ろうか!?」
「えー!俺ミューヌさんのファンなんですけど!」
「もう負けてるんだから、あきらめろ・・。」「がーーーん!」

そこに。

「いらっしゃいませー!」と営業用の声に。

キラッと表情を輝かせて、女マスターも「いらっしゃいませー♪」

カップが危うく落ちそうになったが、そこは長年のテクニック。
するっと反対の手でフォローする。もちろん営業スマイルは崩さない。

「あ、あの。」あとカウンターに座るエレゼンの男性。
「はい?」と女マスター。

「いえ、これ。お土産です。」と、小包を手渡す。


エレゼンの男性、アルトは心臓バクバク。
実は、店の前で小一時間ほど入るかどうか、悩んでいたのだ。
そして昼食とティータイムの間のまだ客が少ない時間を狙って・・・。

「あ、ありがとうゴザイマス。」完全に後半は声が硬直している。舌でもかみそう。

「あ、その。似合えばいいかなーと。思いマシテ。」とこっちも後半があやしい。

このまましばらく目を合わすことなく硬直を数分。

「お客様、ご注文は?」と給仕のミコッテ。(こら、じゃますんなー)とか、(おもしろいかも。)と小声でやり取りが。

「えと、紅茶を。」「はい。」

「あの、これは?」「あ、ウルダハのサンシルクという工房で友人が作ってくれたベレーです。似合えばいいなあ。」「えっ!、有名な!」

この後、言葉もなく。

(何でウルダハならエシュテムのリングにしないのかなー?)
(いきなり!)(これでも十分茹で上がってるけど?)






夕暮れの潮風が心地いい、リムサ・ロミンサのレストラン。「ビスマルク」

一人のエレゼンの女性が一人、夕食を終えて部屋に帰る所だった。
「あ、ウルスリさん、今日はどうも。またお越しくださいね。」給仕の男性が声をかける。

彼女はこの上のフロアにある、酒場「溺れた海豚亭」の従業員、以上のスタッフだ。知らないものなど居ない。

「どーしよーかなー・・。」
珍しく地が出てしまった独り言。このまま部屋に帰ってしまうと、寝るまでに少々時間をもてあます。
かといって、今から時間を潰すとなると、酒場、つまり職場に行ってしまう。
せっかくの休日を、職場で過ごすのもなんだかもったいない。明日にはカウンターに立っているのだから。

もう一度、バザーに戻ってオヤツの一つでも買って帰るか、それともワインあたりとそのアテでも。

と思いながら、自然と酒場の入り口まで来てしまった。

一瞬のためらいの後。

「マスター、お酒!」と。大声で。「おいおい!」とはマスターのバデロン。
カウンターに座った女性に。「お前、もう酔ってるのか?」「いえ!今から酔います!」
「やれやれだ。」とはマスター。肩をすくめてみせた。



「おい、ウルスリ。起きろ。」と。
頬を軽く叩かれている。

「ますたー?」「ああ、そろそろ帰れ。明日もある。スタッフに送らせるから。」
「イヤ。マスターのトコで寝る。」そのまま寝る。

「おい、俺の部屋に運んでやってくれ。」と女性スタッフ二人に指示して。

「今日も徹夜か。まあ、船に居たころはザラだったが。最近はシンドイな。なぁ?」と若いスタッフに話を振ると。
「俺も年だな。」若いスタッフは、ははっと愛想笑いで済ます。





3国での恋路はどうなりますやら。


----------コメント----------

こっそり失礼します~
その内、サブリガがフンドシになったりして・・・≧m≦;;;
それでは失礼しました~><ノシ
Cheryl Wire (Hyperion) 2011年11月30日 12:15

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>しぇりたん、いらっしゃい♪
そのまえに「フンドシ」なるアイテムをいかように説明したもうかw

こんな感じかなあ。。。「ひもと布をでたらめに合わせたような下着?単に布をつけただけ?」 とかw

で、それはやっぱり ぼびー装備?w
Mayuri Rossana (Hyperion) 2011年11月30日 12:18

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「赤い華」以外は言いそうw
Eraru Control (Hyperion) 2011年11月30日 12:56

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>エラルさん、いらっしゃいw
けっこうキャラが立ってきたのかしら?w
「赤いぼろぞーきん」とかならアリ?w
悪意無き、毒舌というかw
天真爛漫キャラw
Mayuri Rossana (Hyperion) 2011年11月30日 13:18

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九連掌は!?
回避した後の九連掌はないの!?

ってそこで口笛ふいたら揮発ヘイトがw
Bob Dalus (Hyperion) 2011年11月30日 17:52

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たびたび失礼します~
フンドシを表現・・・あ、簡単ですよ♪『六尺の長さの布を下着代わりに器用に腰(股間?)に巻きつけてる』で良いと思います。だって六尺フンドシって単なる布だもん・・・
それでは失礼しました~><ノシ
Cheryl Wire (Hyperion) 2011年11月30日 21:20

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>ぼびー、いらっさいw
その前に露店に突っ込んだと思われwというか、足を止めたら目の前を横切っていったし。(猛ダッシュで)Bボタンとか使って。
口笛は・・聞こえてないんじゃw
Mayuri Rossana (Hyperion) 2011年11月30日 22:41

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>しぇりたん、いらっしゃい♪
六尺ってwどういう巻きwwwって、エオルゼアて単位、尺???w
Mayuri Rossana (Hyperion) 2011年11月30日 22:45

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そういえば、ぼびー。エラルさんとの会話のテンポ。実はJOJOを意識して書いたのわかったかしらー?w
Mayuri Rossana (Hyperion) 2011年12月01日 09:08

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