44書き物~グリダニア編はほっといて。日常の一こま。

あっちこっちとうろついてみる。


ウルダハ、という荒野のなかの大都市。その一角。
喧騒の中、ギルドの青白い光の下、斡旋役のララフェルは忙しそう。隣も忙しそうだけど、残念ながらあたしはソッチに用はない。
冒険者としては、格闘をメインにしているから、製作やら、採掘などはわからない。
ギルドリーヴ、という依頼システムで、カードをもらい、その内容に沿って結果を出せば報酬にありつけるっていう話。
アッチコッチでどのリーヴがいいだの、アンタばか?とか、おつかれー!とか、たんなる乾杯だとか、おねーちゃん一緒にのもー!とかが聞こえてくる。

あたしは、カウンターでひとり。

ジュースをたのんでいて。

「ねえ、マユ?だっけ?あなたは行かなくっていいのー?」

「あ、はい。」気のない返事をする。だって、仕方がないんだから。
「まーだ若いのに。労働はできるうちにやっておくものよー」とお声が。
「や、でも。今日こなせるリーブ、もうやっちゃったんです。」
「あら?そーなのー?」
「だもんで、休憩というか・。」
出てきたジュースをゆっくり飲む。

「ふうん。それなら他にすることもあるでしょーにー。」
え?

「えーと?」
「あなた、リンクパール、って前にあげたでしょ?」
「ええ。」
確かに、持ってるけど。ほとんど出番、というか、この女将からの連絡くらいしか。

「これが?」

はぁー、と女将はため息ついて。
「あなた、田舎者ね!」と指をさす。

「はい、すんません。」うなだれる。実際、海際の町から出てきたのだ。
話しに聞くリムサ・ロミンサなどではなく、正直田舎の港町のさらに付近の地図にも乗らない町なのだ。田舎といわれたとて、言い返す余地もない。

「仕方ないわね、そのパールってのはね。」
「はい。」
「わたし達だけが使うものじゃない、のは知ってるかしらー?」

「?」

「そーなんですか?」
もう、顔中が?マークでいっぱいだ。

「自分でやりたきゃ、ソコのララフェルに声かけたらもらえるけど。知り合いが居ないなら、誰かのパールをもらえばいいの。」
「はぁ。」
「そうすれば、一緒に冒険とか、依頼をこなしたりするのに、重要な情報や、その他も聞けるから。幅が増えるのー。」
「ありがとうございます!」



思えば、こんな初々しいやり取りもあったなー・・・・



過去の美談に思いを馳せながら、ミートパイで晩御飯。テージさんは何を言うでもなく、静かに食器を磨いたり、他のお客さんに対応している。


あの小動物は、殺気めいた視線をたまに向けてくるが、無視である。

ああ、過去の美談って、こういうものなのね。もう戻らないがゆえに美しい、か。あのチャラ男あたりが言い出しそうで、ちょっと寒気が。





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ちと、酒場出会い編wから、先のコーティー編のオチw


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フォローのお礼にきました~!どうもありがとうございます(*'ω')

む、小説家の方ですと!?
これは全力で応援しなければ!
今後ともよろしくです(*^-')b
Yuki Iroha (Hyperion) 2011年10月25日 03:25

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>ユキさん、いらっしゃい♪
ステキなイラストについ見とれてしまいましてwあの雑誌、ほしいですw
小説のほうは、ほぼ1日1話以上書いてますが、ショートショートなので、さくっと読んでいただけるかとwそろそろ50話ちかいはずw

こちらこそ、今後ともよろしくなのですw(イラスト描いていただけたらステキですw)
Mayuri Rossana (Hyperion) 2011年10月25日 08:33

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お互い真面目(?)で初々しいやりとりでしたね。(笑)
もう二度とあの頃には戻れないから過去は美談なんでしょうねー。
さぁ、こっから読み進めてくぞー。
Alto Springday (Sargatanas) 2011年10月29日 15:18

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>アルトさん、いらっしゃい♪
そうですねwでも今の掛け合いも気に入ってるので、グリ編が終わったら2~3話くらい書こうかしらw
Mayuri Rossana (Hyperion) 2011年10月30日 00:57

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