ちょっとションボリしながら寝床に。
ピメルさんの
「あなた、ソレ本気で着るの?」
・・・・・・
や、だって。
技量にあう装備じゃないと、かえって足かせになるぞって言われたんだもん。
コレしか買えなかったんだもん。
いいやんか。
ちょっとだけ立ち直る。そうだ!このくらいでメゲてたらこの先やってらんない。
頑張れあたし。寝ようとしたところに妙にテンションあげちゃったから少し寝付かれない...
まだ三日か・・・ん?、二日だっけ?明日で三日か。濃い時間だなー・・
フェリーポートでウェイトレスしてたころは、毎日が長くて長くて・・
そーいや、母さん、心配してるかなー?
まさか、ホントに冒険者になってるなんてお・・もってな・・いだろーなー
バカ兄貴は・・・い・・・
う・・・ん・・・
荷袋を枕に、毛布にくるまって知らない間に寝てしまっていた・・・・・。
翌朝。
「まだ寝てるの?短髪。」
ピメルさんから声がかかる。
「あいふぇ、や、おきまふ、起きます!」慌てて飛び起きる。
「よだれよだれ。顔でも洗ってきなさい。」
ソデでとりあえず、クチをぬぐう。
あ。さっき「短髪」って呼ばれちゃったケドそう言えばまだ名乗ってすらなかった・・・。お世話になってるのに・・
「あの。ピメルさん、マユです。名前。」
「そーなの?短髪。」
いきなりこの切り替えしか。文句いえないけど。
「名乗り忘れて失礼しました、お世話になってたのに。すみません。」
「いいわよ、マユ。さっさと顔洗っておいで。」
ご機嫌が少し直ったのか、名前で呼んで貰えた。とりあえず、ドコで顔洗うかな。
外に出てみると、もう日がそれなりに高い位置に。お昼前まで寝ちゃってたのか・・
「クイックサンド」の手前に噴水がある。いーや、そこで。
クチをゆすいで、顔を洗う。意外と水が冷たくって気持ちよかった。目も覚めるってもんだ。
むー、髪も洗いたいナー・・・でもこの表通りはマズいだろう。さすがに。ちょっと奥に行けばあるんじゃなかろうか?少し奥に向けて歩いてみる。
バザー街がある。いろんなのが出てるけど、なにがどうやらわかんない。リムサ・ロミンサ産とかグリダニアだっけ?の品もあるらしい。
先に行くと、でっかい吹き抜けっていうの?天井ブチ抜きの円形の公園があった。人は少ない。
ココはさすがにマズイよねー???・・・
そのまま裏道に入って、小さい泉があったんで、申し訳程度に洗いました。
タオルで髪を乾かしつつ、「クイックサンド」に向かう。もはや朝食じゃなく、お昼だなあ。
それと、少しお願いをしようと・・あー。こっちでも名乗ってなかった・・・ションボリ。
「クイックサンド」にて。
「改めまして、マユといいます。」
「で?注文は?」
「とりあえず、シチューとパンください。」
物怖じしない性格は案外通じるところがあるのかもしれない。
「で、アナタ、家名は?年は?ワケアリなら無理には聞かないけど」
「家名は・・家でた時に忘れちゃいました。年は・・18です」
「ウソつけ!」
大体、16~8歳で成人扱いされる世の中、このくらいだとヘタすると行き遅れとかいわれてしまう・・が。
ちょっとでも大人に見られたくってサバを読んだ・・、けどバレたか・・
「まず、胸が足らない。」
ソコですかあああああああ
ちゃんとたりてますよー、でるとこでてますよー。いちおーかんばんむすめだったんですよー。
そこはグッとこらえて。
「あのそれと。どこかで水浴びとかできるとこってないですか?」
「んー、お店でたらスグソコに噴水あるわよー」
黒い何かが噴出するのを抑えることができたのは、奇跡だと思う。
「宿で体拭くくらいなら、かまわないけどー」
「ありがとうございます。。。。。」
むー。