EX7外伝。「???会議。」

レイ・ローウェル。
赤毛の彼女は。
本名を、レイ・スコイアットロ。という。
ただ、一流に名を連ねる企業に入社し、わずか数年で社長職まで昇りつめ、その才をして、非凡と言わしめる、と称され。
幹部の証である「ローウェル」の字(あざな)を拝領した。

でも。

なんだろう?疑問は尽きることがない。
それは、業務に対してでもあり、おそらく業務以外・・・あれば。
妙齢の女性として、部下からの評判・・・(大抵は、恋人は?)も悪くはない。
ヒューランで、頭脳に聡く、スタイルもいい。お洒落にも気を遣うのは当然として、人当たりもいい。部下に優しく、丁寧な物腰は初対面の同性、異性を問わず好評である。

ただ。

「運」というのは、良し悪し。なのだ。
そう。そうなのだ。
例えば、どんな聖者であろうが、空からいきなり降ってくる鳥の催しモノの直撃は避けられず、愚者であれ、
振り向いた瞬間に訪れる悲劇をただ落ちていたコイン、1ギルを拾った時に回避しうる。

そういうものだ。

じゃないとイヤすぎる。

目の前に広がるコレは。

「・・・をする。」
社長、全社を束ねる彼女からそう通達があり。
会議場の設定を任された。
秘書のレルヒェは、はしゃいで取り掛かっていたが。

「ちょっと・・・。」
硬直するのに一瞬、という単語が、時に現実という重さを伴い現れる。
不条理だ。
そして、不条理を一身に受け続けたイヤな記憶を払拭することは叶わず、「条理」ってナニ?と、声を荒げることすら許されず。

目の前のテーブルを、ただ。漠然と見つめ・・・。
ここに自分を含め、幹部と社長の会議が始まるのだと。

「ないし・・・。」

あってはならないような。しかし、現状は残酷だった。

こたつ、と呼ばれるテーブルが会議室の真ん中に鎮座しており、その上にはオレンジがカゴに山積みされている。いや、東方産のそれは「みかん」だったか。
そして、大きなワインのボトル・・青緑色のそれは、果実酒ではなく・・・東方にあるライスワインだ。
湯呑と呼ばれる、グラスではなく陶器の器まで用意されており、さらにテーブルの真ん中には、タイと呼ばれる魚の姿焼きまで。
なんでも東方では「めでたい」の言葉にあやかって、だそうだ。高級魚を丸焼きにするあたり、さすがだが・・。
「これ・・。会議?」

レイはこめかみを押さえつつ、そろそろ始まるであろう、会議という名の酒宴を想像し。
とりあえず、レルヒェを呼び社長達を迎えに・・・。




結果、3人のミコッテ達はこたつの温もりと、ライスワイン「美少年」で完全に出来上がり、こたつ布団を誰が優先するか?を寝ながら取り合っている。

ポカンとした彼女は・・。レルヒェを呼び出し(彼女もかなり酔っている)寝床を確保するために毛布を4枚、いや5枚か。用意させ
こたつの中のキックの攻防戦からの撤退を試みた。

「おやすみ。レルヒェ・・。」
「はい、社長。私も・・・。」
二人はそんな戦場から少し離れたところで朝日を待ちわびながら寝るのであった・・。


----------コメント----------

おしい!w
こっちのは本編としてカウントして無いから増えないw
合計したらこの話で776話w
Marth Lowell (Durandal) 2013年12月31日 18:51

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