1023トリニティ。 あるいは開幕。の、弐。

「わお!」
ミコッテの女性、召喚士である彼女は、とりあえず。

うん。
とりあえず、悲鳴を上げながらも召喚した幻獣に命令を。

使役された幻獣は・・・・

焔の息吹を撒き散らし、周りも紅い色と、灰色を振りまき。

「隊長!攻めます?引きます?」
ミアは。

「聞くなよ?」銃に弾を込める。

黒いエレゼンの隊長に「アイ、サー!」と元気よく応え。

「ヤリますね!」
召喚士は、派手な術式が記載されているページを選んでいく。


ここは。

3国が、モードゥナ戦役の後の領地をどうするか?

さらに。

「戦役」で、「行き場」を失った「兵士」達の「居場所」

ただ、コロセウムの延長なので、死ぬことはない。
(例外はあるが、公表は無い。)

「んで。」
銃に弾を込めるエレゼン。
「自陣が押されています。ですが押す、ンでしょう?」
「ああ。一番燃えるな。」
「では・・・西から来る、グリダニア兵が邪魔です。ここから叩きましょう。」
「いい!」
(ウルダハ兵は、バラついてます・・と、言えば、絶対にグリダニア兵に進むんでしょうねえ・・)

フィズと、ミアは。

こんな感じで戦場で、「実戦」を、「実感」している。



「てぃんく、としてはですよね~?」

ララフェルの女の子。

「師匠の敵になってもいいんですよ~」
戦場に、大きな。
そう。

大きな、火柱。

「コレを見てくれれば、師匠も認めてくれるのです!」


「はぁ!」
エレゼンの男性は、転がりながら「大丈夫?」と、副官のミコッテ、ミアを抱きかかえて・・
「あ・・・隊長・・・。ムリ。」と・・・・殴られていた。



氷雪の続く中。
「僕の居場所・・ッテ?」
石造りの街。

いきなり。
そう、どうしようもない「依頼」で来たものの・・
何をしたのだか・・・
安宿を探し・・
実は、。

あんまり。そういうのには慣れていない・・・
もともと、海賊船が家で、その後「家」をもらったわけで・・
こういう「依頼」は、大抵がボンクラが手配してたのに・・・。
そいつが行方しれず、とあれば仕方ない。

「寒い・・・」毛皮のコートを締め付ける。

フネラーレは、

(はァ。)
暖かいスープを飲みながら・・・。
(ココ。じゃ、ないダろ・・僕、何シてンだよ・・)

葬儀屋は、イシュガルド下層の「クソ宿」で、グチを・・・




「リンちゃん?」
黒髪の女性。
短くしたのには理由がる、という。
ただ、聞くのは止めたい。
そういう、「理由」は、自分でなんとかしないとダメなのだ。
そう。

自分が「長剣」に捧げた想いと同じく。
でも・・

「ん・・・?」
出てきた声は、間抜けもいいところ。
「あ!おはよう!あ!?もうそんな時間!?」

慌てて寝台から抜けだそうとする。

そんじょそこらの宿ではなく、貴族の、それこそ。
「姫」と言われるんじゃないか?な・・・

いや、客室ですが。

「エリ?」

「やっと、目が冷めましたか、我が姫。」
相方の女性がかしこまって、礼を。

いやいやいやいや・・・まったあああああああ!!!!!!!!!!!!

混乱を整頓しつつ・・・
「あにょ?」
「ええけどな。けど、仕事や。用意せえ。」

「拳聖エレディタ」は容赦がない。

「あ!はい!」

愛剣を確認して、装備も。

装備は重い。でも・・想い。
やるしかない。でも・・。
この想いは、何処に?

でも。
「あの子」がいる限り。

「想い」が「重く」なることは無いだろう。
アイリーンは、装備を整えるとエレディタに合図を。

「ほな行こか。待たせすぎやで。」
怒ったような言い方。

でも。

顔は笑顔でいっぱい。

「はい!」

アイリーンと、エレディタは、館の中を。



ルジェ的には。
「おー。なんかすげー。」
ラスティは。
「もう少し、気の効いたコメントしないの?」

二人は、クルザスの西方。

今まで開放されていなかった場所を眺めながら。
「仕事、増えそうじゃない?」
「・・・だね。でも、その前にさ?」
「ん?」
「無事にキャンプに帰れるルート探さない?」
「ああ!そうだ。さすがはラス!」

二人は・・・
渓谷を眺めながら・・・。

(さすがはルジェ、だよ・・)



(えー。?!)

社長室。
その主たる、主はいない。

潮風が取り入れられる、暖かい、でも爽やか・・・とも行かない。
うだる熱気に、
「せめて、風通し」かなあ。

黒い髪のミコッテ。
筆頭秘書、であり・・・その直属の部下に抜擢。
で。
ええ。
で。

「社長はしばらく遊びに行くので、私が管轄します。その手伝いを。あと、黙れるポイントって分かっているわよね?   ユキネさん。」

「はいいいいいい!!!!!」

「静かに。」
「・・・・・・。」


こ・・・こわいにゃああ・・・・・・・
ユキネは、不満満載の会社から・・・
ヘッドハンティングされちゃったけど・・・
どう?これ?ええと・・・・?

涙目で。
(うう、レベルアップしないとにゃあ・・)
ミコッテ訛りの彼女・・・



「あー。ええとさ?」
ララフェルの女子は、イシュガルドの貴族宅で。

「いえいえ。マナ殿。」エレゼンの給仕が・・
「わたしらも無視すんなー?」
まだ続く、ララフェル達。
「ええ、エラル殿。」
そこに。
「ゆいも居ますけどっ!」
さらに。
「アユナもいる!」


「少々。お待ちください・・。」


(たまらんな。)は、この邸宅に匿った女性や、今回押しかけてきたララフェル達。

本気で「しばし、お暇をください・・」と言いたい・・。


執事は、給仕長とふたり、あってはならないだろう、が。
ヤケ酒。

「お館様は、何でもかんでも引受スギなんですよ!」
「わかります・・。」
「胃が切れそうですよ・・。」
「わたしも・・・ご子息達のお世話だけでも大変です。ですが・・」
「まったく!あの・・」
「まあまあ。フォルタン家のためでございます。」
「ああ・・・そうだな。悪かった。」
「いえ、お気になさらずに。(だって、その方がウマイもん。)」

<<前の話 目次 次の話>>

マユリさんの元ページ