851セブンス。冒険者達の日常。

「うん。」
手首を眺める。
最近始まった、と言われるダンジョン攻略のための人材集め。コンテンツファインダー。
ブレスレットに名前を登録しておけば、呼び出され。
ミコッテの青年、リガルドは条件を満たした、という事で召喚されることに。
もちろん、任意の召喚なのだが・・・「召喚士が召喚されるって、どんな皮肉なんだろうね。」
ブレスレットに念じる。(いいよ)
体が淡い光に包まれる・・・・


同じく。
「あ、お呼び出し・・・なのね・・・」ブレスレットを見るミコッテの女性、リトリー。先ほど昼食を(恐れ多い二人と)だったのだが・・・食後の運動にはいいのかもしれない。
(はい)


「ミー、どや?」
黒髪のヒューラン。
「えー、行った方がいいんでしょ?」
赤髪のエレゼン。
「まあ、無理強いやあらへんけどな。」
「要請があるなら、行かないと!」
「ミーらしいな。(あの兄ちゃんも来るとええな。)」


4人が集結する。
「ここは・・」エレゼンの女性、ミーランが。
「ええ。カルン寺院の遺跡、ですか。」桃色の髪のミコッテの青年。「また逢えましたね。」
赤面する相棒に内心微笑みながら「ここか。トラップ、覚えてる?ミー?」と。エレディタが確認してくる。
「あ!うぇ!」騎士、いや、「剣聖」は少しうろたえながらも、「大丈夫!」などと言っている。
ミコッテの男性を相当意識しているせいか、かなり上ずっている。(大丈夫かいな)なんて・・

「あの。私はちゃんと攻略組で掃討した事がありますので・・」
ミコッテの白魔道士の少女。
「あ、申し遅れました。リトリー・クィス、っていいます。よろしくです。」

「ああ。俺はリガルド・レオンハート。神気の指輪、なんて言われてるけど。白衣の使者さんって、こんなに若かったんだね。」
「うちは、エレディタ。二つ名自慢、やったら拳聖、か。まあ、そんなに名前が知られてへんのは当たり前やけどな。最近付けてもろたところやし。でも。」
「・・あ・・・その・・・ミーラン・ロートス、です。その・・・剣聖、の名を最近拝命いたしまして・・その・・・」

白魔道士のミコッテが硬直する。
「剣聖!!!???」
「あ、えと、その・・・・」エレゼンの女性が慌てふためく。
「みたいだよ。」と、召喚士の男性。
「うちらの中じゃ、ネームバリュは最高やな、ミー。」
「ひ、ひええええ!ハードルあげないでええええエリっ!」
「いや、でもスゴイじゃないですか!「四星(ランク)」の一星じゃないですか!」リトリーが。
「あわわわわわ!!!」うろたえる剣聖。
「まあ、その腕前はこの先で披露してもらおうじゃないか。行こう。」リガルド。
「あいかわらず、冷静や。頼むで。」「任せてもらおうか。271の貢、炎の欠片、イフリート・エギ。出よ!」小さな、が存在感が。
魔道書をしまい込み、「当面はこれで。」
赫い炎を従え、ミコッテの召喚士は微笑む。
(ほんま、食えんやっちゃで・・)エレディタは。

「この先はトラップゾーンです!床に気をつけながら誘導してください!」
白魔道士のミコッテの少女は、改めて防御術式を張り直す。「大地を統べる者、その加護を!」

鎮座していた巨大な石碑めいた「顔」が動き出してくる。
「ミー、とりあえず注意だけ惹きつけて!」「うん!」「俺の出番もないとね。」



遺跡が動き出す。
「この先って、あれだよね。一発で倒れちゃう攻撃してくる。」「ああ。床にさえ乗れば。」「あれ、ほんまに手間やなあ。」「倒れちゃうよりいいですよ?」

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