743セブンス。暁の血盟。

「ふう。今日は忙しいっち。」
西ザナラーンの西端にある、港町ベスパー・ベイ。
そこの奥まった場所にその「場所」はある。
そして、その場所「砂の家」の受付担当タタル。ララフェルの彼女は愛嬌もあって、受付にはもってこい、なのだろうか。ただ、少し向いてないかも、と仲間内では・・・
飽き性、とでもいうべきか・・・・

サンクレッドはそういえば・・・出るときも退屈そうだったなあ、なんて。
後ろには「護衛」と称してつれて来た二人の女性。
「あ、タタルさん?つれて来たよ。」
「サンクレッドさぁん。おまちしてたでっす。イダさんとパパリモさん、二人連れて中でまってるっす。」
「お、早かったな。じゃあ入れてもらうよ。」
「どうぞっち。」
「ああ、君達もはいっておいで。お礼もしなきゃね。」
「あ、ああ。」「はい。」
(なあ、ミー?大丈夫か?)(え?なんで?)(いや、ええわ。今更ないやろ。)(エリ、へん。)

かちゃり。
「あ!」「な!?」

先に二人の女性が。
一人は小柄ながら、ブロンドを長く伸ばした目つきの悪い美女。
もう一人は長身で斧をぶら下げて物騒極まりないが、愛嬌のある顔。
「なんや、お前らも来たんかいな。」姉妹の姉、ユーニ。
「そういうあんたらも?」エレディタ。

ユーリとミーランはお互いにぺこり、と挨拶している。
サンクレッドは、先に来ていたイダとパパリモと会話している。
「サンクレッド、ご苦労様。」淡い金髪の女性が労を労っている。
「ああ、ミンフィリアさん。あとは・・・ヤ・シュトラかい?」
「ええ、さっき連絡があって、もうすぐ船がベイにつく頃だって。」
「そっか。一堂に会するのも久しぶりだね。」
「そうね。」

「きましたよん。」「あ、タタルさん、はやくはやく。」
ばたん。
「お、お待たせしました・・。」
くたり。
「ちょ、どうしたの?ヤ・シュトラ!」イダと呼ばれた女性が駆け寄ると・・・
尻尾をつかんだ、ままの手が・・・・
ん?漆黒のエレゼンが尻尾の先を握り締めていた。
そして、ララフェルの少女?らしき格闘士がそのわき腹に正拳を叩き込み続けているが、なかなか離そうとしない。
ぐふふ・・・・という声が聞こえてきそうだが・・・・・
「はなしなさい!」イダは右手で手を、左手で尻尾を掴むと(ひぎゃあ!)力任せに引き離す。(ぎゃふっ!)「何してるの!」左手に尻尾を握り締めつつ、エレゼンを非難する。語調が強まるたびに握力が増すのか、悶絶しているミコッテの尻尾がビクンビクンと痙攣している。イダはそれに気づかず、ふりまわしている。
「ミコッテの尻尾を握り締めるなんて、やっちゃダメじゃない!」
「あの?イダ?ヤ・シュトラが失神してるけど?」この部屋の主は恐る恐るツッコミを。
「あ?」左手を見る。握り締められてそこだけ型が残りそうな・・・・尻尾。
そして、その根元の方に目を徐々に・・・・頬を床につけ、だらしなくクチが開いたまま、目も虚ろなミコッテが。
「あ。」慌てて手を離す。
イダも格闘士だけあって、握力はそれなりのものだ。
「あにやってんだよ・・。イダ。この者に癒し。」パパリモの回復術式。
「あは、あは・・。」

「さて・・・。落ち着いたかしら?」ミンフィリアの声に、一堂は。
「紹介して行こうかしら。まずはあなた達。お互いに知った仲、なんでしょ?」
ユーニ、ユーリ、ミーラン、エレディタ、フィズ、てぃんく。
「そうやね。大体。」「やね。」「そうね・・てぃんくちゃんは初めてかな?」「こっちのエレゼンの兄ちゃんは会話はしてへんな。」
「俺はコロセウムでキミタチの活躍は見たぜ。」「てぃんくはこの変態の弟子なのですぅ。」

「ふふ、ありがとう、ではこちらの事ね。シャーレアン、って知ってる?」
「ん?」
「アルデナート小大陸の北西にある都市国家で、あ。」寂しげに「在った、と言うべきかしら。
精霊の加護篤く、その魔法文明はかの帝国すら凌駕したとか。まあ、帝国は魔法が使えなくなったから、機械化文明に切り替えた、って話しもあるけどね。」
皆は黙って話しに耳を傾けている。
「それで、エオルゼアにもそのシャーレアンの方々が移ってきていて、いろんな知識を分け与えてくれていたのだけど、
故国がなんらかの理由で滅ぶに至り、みんな帰って行ってしまったの。でも、彼らは残ってエオルゼアのために尽力してくれて。
でも、5年前アルテノーの戦で彼らは指導者を失くしてしまった。そして、私もまた当時の組織の再編成も必要で。」
うんうん、とシャーレアンの面々。「彼ら「シャーレアンの賢人」はエオルゼアの希望ともいえるわ。」
「お互いの目的も同じ、ということで私達は手を組む事にしたの。「暁の血盟」という組織として。そこでね。あなた達の腕前を見込んで、スカウトをしようと、ね。いかがかしら?」

6人は顔を見合わせて・・・。
「はーい!質問!何をするの?」エレゼンの騎士は疑問符を。
「各地の探査や、蛮族の動向、そして・・。おそらくは蛮神。」
「む?」
「最近、クリスタルの強奪や、辺境の人達が行方不明になったり。蛮族の影がちらほらと見え隠れしてるの。そしてその奥には蛮神が、って事よ。」
「ウリエンジェさん、資料を。」
「・・・。」カウルに包まれた男がやって来て紙束を手渡す。
「このバルデシオンの資料によると、アマルジャ族がナナワ銀山のキャラバン、アマジナ社所有ね。
襲われた、とあるわね。それも幾度か。これの調査をまずはお願いしたいのだけど・・。その前に。」
皆を見回し。「どう?血盟の一員になってくれないかしら?」
「はあい!はいります!」ミーランは即答。「はあ、やっぱりなあ・・・じゃ、うちもや。」
「ユーリ?」「お姉ちゃん任せでええで。」「しゃあないなあ。蛮神とか出されたらやらなあかんやろ。」「じゃあ、お姉ちゃんと一緒に参加するわ。」
「俺は報酬次第、だな。これでも傭兵でね。」「師匠、ハードボイルドにキメてもダメですう。」
「む。仕方あるまい。てぃんくよ。がんばれぐぼぉあっ!」わき腹に拳がめり込む「というわけですぅ。」
「ありがとう、みなさん。」
礼をすると、「早速ですが、ナナワ銀山あたりの偵察、もし蛮族がいれば排除していただけますか?アマルジャ族の集落が近くにあるかもだから気をつけてね。」
「ああ、ミンフィリアさん、ここはウルダハ担当の俺が行くぜ。」
「サンクレッド。じゃあ、お願いします。」
「ああ、任せてくれ。」
「ほな、行こか。」ユーニの声に。各自返事を。

「では、お気をつけて。」ミンフィリアは送り出して
ぞろぞろと。

冒険者達と、賢人達が退出し、替わりにミコッテの術士が入室してきて。
「さて・・。手駒は多いに越したことはない、か。ねえ?ティアラ。」
「そうですね。ボクも何かしましょうか?」
「いいえ、ウリエンジェさんとしばらく行動を一緒に。まあ、できればさっきの冒険者の観察もお願い。」
「うん、わかった。」
「また魔女が絡んでこないことを祈るばかりね。」
「イヤな事、おもいだしちゃいました・・。」
「ああ、ごめんね。もし出張ってきたらすぐに引くこと。あんなのに構ってたら時間がいくらあっても足らないわ。」
「そうですね。では・・。  ウリエンジェさーん?行きましょう。」


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ん?トリコロール?w
Marth Lowell (Durandal) 2013年11月03日 15:20

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>マルスCEO、ですw
ミンフィリアには「ティアラ」、レティの時に「トリコロール」でしたね
まあ、ティアラも偽名ですがw
ちなみに、ウリエンジェ氏は、ドレイクだったかな?プレイヤーにけしかけるなど、悪役満開だったのにねえw
Mayuri Rossana (Hyperion) 2013年11月04日 00:32

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トリコロールが魔女に襲われた話

書き物。幕間。(ウルダハにて2)
http://lodestone.finalfantasyxiv.com/rc/diary/entry?e=356562

マユがウリエンジェに襲われた話

書き物。ある日常の一コマ。あるいは少女の戦意。
http://lodestone.finalfantasyxiv.com/rc/diary/entry?e=351733


カードゲームでのヤ・シュトラの説明

年齢:永遠の23
職業:使者
目標:イダの更生
苦手:オーレリア
趣味:ブーツ集め
弱点:しっぽをぎゅっ


色んな資料がありますなw
Marth Lowell (Durandal) 2013年11月04日 14:09

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>マルスCEO,サルベージ、ご苦労様w
しかし、カードゲームあるんだ?wそして、目標がウケるwww
Mayuri Rossana (Hyperion) 2013年11月04日 15:18

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