495書き物。秘書としての勤めと、プライベート。

「ふんふん。」
海の都。リムサ・ロミンサ。
海賊の街と称され、否定はしていたものの。その実グランドカンパニーが3国で実施されるに至り、
トップがまさに海賊の提督だという、ある意味自由な国風というべきか。

そんな中。

第一倉庫のチェック、および、第二、第三とチェックをこなしていくミコッテの女性。
普通に考えれば、一人の職としては多忙どころか、手に余る仕事量。
しかし彼女は、卒なくこなしていく。
「その物資は、そちらへ。ああ、それはここでいいわ。明日の納品に間に合うようにこちらの箱は入り口の手前に。
ちょっと!そこ!乱雑に扱うとダメだから!うん、それはそこでいいわ。」
まったく・・。あの二人は確かに素養、能力はあるけれど・・。整理整頓がとことんダメね。
「じゃあ私はこれでオフィスに戻ります。また後で確認には来ますが、それまでに先ほどの指示をキチンとしてくださいね。」
カツコツ、と靴音も高らかに倉庫から出て行くミコッテ。

「あの人、一体いつ寝てるんだ?」「さあ?」「鉄面皮、ってのは案外そのまんまじゃねえ?」
「さて、文句言われる前にいっちょ仕事モードをレベルあげようぜ!」
「ああ。でも。叱られるのもちょっといいかも。」「オマエ、いい趣味してるな。」「いやあ。」「ほめてねえ!つか!仕事しろ!」


「社長。今月の収益ですが。」
オフィスに戻り。
「んー、かなりアンバランスなのは理解してるけど。レイちゃんトコの融資、どれくらいまわせそう?」
「物産の方には赤字を補填できる程度には。しかしながら、その幅寄せがレイには。」
「あー、やっぱそっかー。しょうがない、エリスからは給料カットでレイちゃんとセンちゃんにまわしとかないとね。」
「ありがとうございます。」
「ところでセンちゃん。」
「はい?」
「寝てる?」
「いえ。」
「寝ないとダメだってばー。」
「寝てる場合ではありません。」
「いよーし。わかった。わたしがしばらく面倒みよう。だから2,3日休み。センちゃん。休まないとお給料あげない。」
「しかしながら・・。社長?」
「うん?」
「到底任せておけません。」
「言うねえ・・。」
「はい。社運を賭けた事業展開、それに停滞している事業も抱え、さらにスタッフも足りていません。寝ている場合では。」
「あー、センちゃん。その大事なスタッフの筆頭のあなたが過労で倒れた、
なんてなったら、それこそ目も当てられない。社長命令よ。3日の休暇をとりなさい。」
「・・・・・・わかりました。」
退席する彼女を見送り・・・「レディアイス、ね。さすがだわ。」と独り言。



「溺れた海豚亭」にて。
「あら、いらっしゃい。久しぶりねセネリオ。」
ピシッとスーツに身を包んだミコッテに、ラフなシャツのエレゼンが応える。
「忙しくって。」
「なるほどね。ということは休暇もらえた?」
「無理やり。」
「ま、あなたも働きすぎよ。たまにはゆっくりすれば?」とワインを差し出す。
「そう、かしらね?」とワインを一気に飲み干し。
「おいおい、一気に飲んで大丈夫かあ?」とヒゲのマスターが横合いから。
「もう一杯よばれてから寝ます。宿の手配、いいでしょうか?」
「ああ、かまわんよ。」
「ほんと、大丈夫?」
「もちろん。」


翌日、ではなく、翌々日に目が覚めて、「やっちゃった・・・。」と暦を見て肩を落とす辣腕の秘書。


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二つ名にGOサインを出したのが2013年03月06日 17:33で、
小説投稿が2013年03月07日 09:18ですか・・・。
相変わらず仕事早いw

セネリオは社長(CEO)にも厳しいけど、
それでもついてきてくれるあたり、社長も結構信頼されてるのかね~w
Marth Lowell (Durandal) 2013年03月07日 14:18

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デキる秘書さんか・・・怒られたい
Fizz Delight (Hyperion) 2013年03月07日 17:39

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>マルスCEO!まかせときw
ぽいとネタがでれば、一瞬でお話にしちゃいますw
ホメて欲しい点としては、矛盾なく伏線張りまくって、ちゃんと回収してるところですかwどやw(`・ω・´)
Mayuri Rossana (Hyperion) 2013年03月08日 00:50

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>フィズさん、ドMなのねw
んー、あたしもリアルどSですけどねーw
たまにややMなところがバレてきています・・・。
Mayuri Rossana (Hyperion) 2013年03月08日 00:52

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