490書き物。少女たちの日課?

「ねえ。」
「あんだよ?」
「お昼ご飯、何にしようかー?」
「あ?よくもまあこんなに走りこんでる最中だってのに、暢気にもほどがあるやろ。」

二人の少女は街中、グリダニアの「水車四辻」から延々と走りこみを午前中からやり、そろそろ陽も中天に差し掛かる頃。
すでに休みナシで数週は走っているはずだが。
「阿呆かオマエ。」と黒髪の少女は傍らのオレンジ色、ないしは赤色の髪のエレゼンの少女に言い放つ。
元々スラムで暮らし、荒事にも慣れている黒髪のヒューランの少女は、
これまでそういった世界を知ることなく育ったエレゼンの少女に呆れ顔。
「えー、ミーってけっこう走るの好きだし。このくらい日常ちゃめしごとだよー。」
「ん?ちゃめしごと・・。なんだっけか。」
「茶飯事、だなあ。」横手からルガディンの巨漢が。
「オッサン!」黒髪の少女は驚きながらも。足はさらに早く動く。
「さはんじ、ですかー!さすが師匠!」と暢気なエレゼンの少女もペースを上げる。
「ふふ、よく走るなあ。」とにこやかに速度をあげる。
「師匠、今日のお昼どうしますー?」
「そうだなあ。屋台で美味しい所を見つけたんだなあ。そこにしようか。」
「え!まぢ?」と意外と黒髪の少女が乗ってくる。
「ああ。ウルダハ風の煮込み料理でなあ。スパイスが利いていて、これがまたライスに合うんだなあ。」
「絶対ウマそう。」「おいしそー!」
「で、だなあ。二人と、おいら。負けた方がオゴリ、って事でいいかなあ?」
「げ?マヂで?」「負けられない・・。」
「じゃあ、黒檀商店街までダッシュ、な。」
「負けてたまるかあっ!」「同感っ!」

走り去る二人の少女を見ながら、負けじと追いかける。当然負けるつもりなんてない。
「いい子達だなあ。」


結果は。


「ウマイだろう?」
「せやなあ。」「はい・・。」
スパイスの利いたソースはライスにも絶妙に絡み合い。
煮込まれた鶏肉も柔らかくほぐれていき。
辛さの中にも旨みが染みこんでくる。

ただ・・。
「ウチは負けてへんで!」「ミーも!」
「ほな、アンタが支払いや!」「なんで!?」
「数歩でオッサンがアンタに勝ったんやからな!」
「そんなコトない!エリが余計なことしなければ、ミーの方が速かった!」
「まあまあ。つまらない事でケンカはいかんなあ。」と、のんびり。
「「オッサン 師匠 のせいでこうなってるんです なってんだってば。」」
二人の声に。
「仕方ねえなあ。二人分、おいらが払うよ。その代わり、おいらの分は二人で割り勘、な。」
「セコイ。」「ありがとうございます。」
「じゃあ、少し休憩して、今度は外で実戦、といくかあ。」
「「はいっ!」」

いい弟子に巡り合う、というのもいい事だなあ。
アルフレートよ。大戦には生きて戻れよ。お前の娘は順調に、そう、英雄と呼ばれるくらいに成長するぞ。


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シェーーーーーの人を思い出した(゚Д゚;)
Bob Dalus (Hyperion) 2013年03月05日 13:05

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>ぼびー、だれだっけそれ。
ていうか、あいかわらずハズしたコメをありがとうw
Mayuri Rossana (Hyperion) 2013年03月05日 13:14

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走り込みを楽しんでるところから
二人の基礎能力の高さがわかりますな。

煮込み料理ウマそう。
Fizz Delight (Hyperion) 2013年03月05日 20:33

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>フィズさん、ぶっちゃけカレーですw
そうですねー、二人ともタイプは違いますが運動は好き、かな。
エリの方は必然的に、ミーの方は自然と走るのが好きになった、てイメージです。
Mayuri Rossana (Hyperion) 2013年03月06日 08:26

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