449書き物。それからの後。5

「おい?」
ルガディンの青年はパールからの無茶な注文に、心底頭を悩ませた。
死ネ。
なんだそりゃ・・。
ウルダハの実家というか、住処というか。パールで寝起きを襲撃というか、起こされるのはままあることだが・・。
開口一番、死ネ。
いくらなんでもソレはないだろう。だが。「グリュックなら死ねるにゃ。」と。
お前死ネ。・・。
LSの参謀はいつも無茶だな・・。「相手は?」
「葬儀屋。」
「それは死ねる・・・。ってお前な!」パールに怒鳴りつつ?もしっかり準備はし始めている。
「じゃあ・・魔女かにゃ・・。」パール越しになんとなく参謀閣下のイタズラめいた顔が思い浮かぶが・・。
魔女相手であれば、確かに死ぬ覚悟と、手合わせした価値と。その両方は満足に足るのだが。
「まあ、行くぜ。エーテから走ればいいよな?カフェだろ?」
「うん、ただ。行く前に手合わせすると思うにゃ。というか、カフェの手前に居る「手練」サンを足止めして欲しいのにゃ。
あたしと、もう一人助っ人の魔道士の方と作戦練って、その方向でおそらく間違いない、とにゃ。グリュックなら解るだろうと。その「手練」サンが。」
「そういわれると悪い気はしないが・・。まあ、探してみよう。」
「さすがにゃ。後、マリーともう一人、というか被保護者、まあターゲット?の二人で最初に出てもらって囮にするにゃ。
コレぷらす、ベルとあたしで出るからにゃ。この動きに反応すれば追っ手、はほぼ確実なのにゃ。」
「大手じゃ無いことを祈るぜ。」
「じゃあ、状況開始、なのにゃ。」「おう!」


エーテライトから。
ウルダハに比べると此処はわかりやすい、というか、わかりにくいというか。
ルガディンの青年はカフェを目指し。

下り坂の手前で、どうにも・・目を引く女性に。
「お嬢さん?何を見ているのかな?」
透けるような銀髪、漆黒の肌。そして給仕服。あからさまにオカシイ、よな?と
声をかけてみたのだが。
意外と当たりだったか。
「あら?ワタクシとした事が。少し落し物をしてしまい。」
振り向いた女性の瞳はオレンジ色で、そして笑顔。ただその瞳は笑っていない。
「おや?そうかい。槍使いか剣使いか、どっちがお好みかな?」
挑発を・・
「ふふ。」薄い唇に笑みが。社交的な笑みではなく。
「もちろん、格闘士を所望いたしますわ。」
ぞっとする笑みに。
「じゃあ、俺だな!」なるほど、死ネって、これか・・。
時間稼ぎ。いつもの事、にはしたくはない仕事だが、少女達にそれをさせること考えれば致し方ない。
ベル、しっかりやれよ!とパールではなく、念じる。
あいかわらずルーの作戦・・もう一人いるんだっけか。は的を得ている。が。痛いなあ。
「ワタクシとお手合わせ頂けるとは。光栄ですわ。」
その笑みから発する言葉に覚悟を決める。
「俺もなんだ。アンタが魔女みたいなヤツだといいんだけどな。一度やりあいたいね。魔女サンと。」
強がりを言ってみる。
すると。
「多分、泣かされますよ。ワタクシもやったことは無いですが。葬儀屋でも歯が立たない、そんなレベルですし。」
これは普通に泣けてくる。葬儀屋、ときたか・・。グリダニアの都市伝説が二人・・。
「葬儀屋!これはまた派手なタイトルが来たな!どっちも伝説級だな!」
黒い女性は。
不満というか。
「あら、ワタクシの事はご存知ありませんか?」と、きょとん、という。
少し覚悟というか、機先を落とされた、みたいな・・。確かめるような表情で。
ん?
「悪運ベッキィ、ですのよ?」
問いかけるような女性の表情は挑発というよりも、少しおねだりをするような。
まじか・・。声に出ただろうか?
その表情を読まれたのか・・・。
「んふふ。」満足な笑顔。
ポケットから眼鏡を取り出す彼女。
そして。
眼鏡をかけると満面の笑みでナックルを。いつのまに?

「愉しませてもらおうか。」もう、こうなればやけくそである。悪運だと?ウルダハでも都市伝説になっている。あの「悪運」
「あら、どうぞ。ワタクシに名乗らせた以上、お覚悟を。」
「ああ、俺はグリュック。ふたつ名は無いな。まあ、名を上げるとしようか。」
漆黒の女性はオレンジの瞳を細め・・「どうぞ。」と。


これは・・長くはもたねえぞ、ルー。大丈夫かよ!パールで叫ぶ。
がんばれ、ふぁいとにゃー!と返信。
あ、そう。ふぁいとするぜ。

舞うように自身の拳を避け続ける女性を見ながら。ムリ過ぎるだろう?と・・。


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ルーの所属GCは日本国自衛隊なのか?w「状況開始」ってw
Marth Lowell (Durandal) 2013年01月10日 15:04

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FF14小説を全てローカルに保存させていただきました。
(もちろん私的利用ですが、駄目ならご指摘ください)
ついでに「いいね!」を押しておきましたw
400件近い新着が行ってるかな?w
Marth Lowell (Durandal) 2013年01月12日 12:25

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第一話から全て読ませて頂きました。
素晴らしい!早く続きがよみたいですw

おいらと同種族という事で
ルガの青年に思い入れしています。
彼の冒険に幸あれw
Yupa Boleaz (Ragnarok) 2013年01月15日 12:39

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>マルスさん、どーもーw
ルーの所属ってグリダニアなんですけどねえw
あと、ローカル保存OKですwアチコチにバラまいて宣伝よろしくですwそして、436件だったかなー、「イイネ」ですけどw
テロかとおもいましたwありがとねw
Mayuri Rossana (Hyperion) 2013年01月27日 03:02

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>ユパさん、いらさいw
ありがとうございます!できるだけ早く再開いたします!
ルガにーさんこと、グリュックもそれなりに活躍の場がw
Mayuri Rossana (Hyperion) 2013年01月27日 03:29

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