411書き物。Go west

ん・・。

親友の頭が魔物にかじられるのが見える。
少年の自分には何もすることが出来無い。
妹に悲惨な光景を見させないように、一瞬抱きかかえ、その後必死に手を引いて走る。

ああ、これは夢だ。

判っている。

過去にあった忌まわしい事実。

今になってもまだおれを悩ませるのか。

次いで自分達に襲い掛かってきたクモみたいな魔物。
それを。

「うわあああ!」と言いながら、身代わりになった商店の店主。
とても仲がよく、悪ふざけの後には、必ずココでジュースを飲んだ。

悪夢は続く。

初めて好きになったが、声もかけれなかった少女が引き裂かれ。

あの悪夢のような記憶がそのまま再現される夢は何度目だろうか。

「もう・・。」
うっすらと目を明ける。
あんな悪夢を見続けるくらいなら、寝ないほうがマシだ。


「うなされてたよ?だいじょうぶ?」
ブルーグレイの髪の少女。今は妻となって横に寝ながら。

「ああ。大丈夫。マユが横に居てくれるから。」

おっとり、というか、大失敗連発の彼女だが、どこか心を和ませてくれる。
色々な記憶と共に、彼女の豊かな表情が思い浮かぶ。
「ほんと?」
唇を重ねてくる彼女に、そっと腕をまわす。

この娘と結ばれたのは、運命かもな。


大失敗その一。リトルアラミゴのキャンプに行く道程で超死にかけた。
などと考えながら、この突撃娘を抑えられるのは自分しかいない。と思う。
それ以外を思い出すと、枚挙に暇がない。
ダンジョンではNM退治とはいえ、一人であの数の魔物を相手にして、
獅子奮迅の活躍だったが、どう考えてもありえない。
助太刀した形だが。ここで惚れた、とは後から聞いた。

その後も、なんやかんやと危険な場所に一人で踏み込み、
危険な目に遭いつつ、たまたまその場に居たおれや、母君がサポートするという。

「マユほどユカイな危険な場所に突っ込む子、ほんと知らないよ。これからは無茶しないでね。」
「はぁい・・。」

少しすねた表情の妻にもう一度唇を合わせる。

「あ、そうだ。」
唇を離し。
「今度リムサと実家に行こう。シャン達も結婚したって、報告したい。」
「あ、そうか。結局あの店主来てないもんね、忙しかったのかな?」
「たぶん。」
「じゃあ、明日は二人も連れてリムサに行こうか。」
「いいプランね。」
「じゃあ、もういっかい、おやすみ。」
「うん。おやすみ。ちゃんと寝れるように抱きしめておいてあげる。」
「ありがとう。イタズラするかもだけど。」
「ぎゃあ、じゃあやめ!」
「うそうそ。ありがとう、マユ。君が伴侶で本当によかったよ。おやすみ。」
「ありがと。あたしも。おやすみ。」


----------コメント----------

折角のイタズラフラグが一瞬で;;
Bob Dalus (Hyperion) 2012年11月14日 17:07

----------------------------

>ぼびー、イタズラフラグ折ってスマヌw
って、そんなの書いたらエライ事になりますよw
Mayuri Rossana (Hyperion) 2012年11月15日 00:36

----------------------------

じゃよ~wワシを筆頭に黙ってないんじゃよ~w
Syakunage Ise (Hyperion) 2012年11月15日 14:29

----------------------------

>王様どうもw
どっちに対してだまってないのかな~?www
Mayuri Rossana (Hyperion) 2012年11月16日 03:37

----------------------------

そりゃ~あれじゃよ~w黙ってない同盟全員でイチャイチャしている二人に
ロケット花火を打ち込むんじゃよ~w
Syakunage Ise (Hyperion) 2012年11月16日 18:14

----------------------------

>王様www
テロですねw
Mayuri Rossana (Hyperion) 2012年11月17日 02:07

<<前の話 目次 次の話>>

マユリさんの元ページ