337書き物。少女の憩い。

すぅ・・・

    すぅ・・・

すぅ・・・



長い黒髪を寝台からこぼれ落ちさせ。

白磁のような白い肌の少女は眠る。



「おい、コラ!!フネラーレ!!」

すぅ・・・   


    すぅ・・・・・・



「おいってば!」

「ン・・・?」

「起きろ。」

「僕は眠い。以上。」

すぅ・・・


「何寝てやがんだ!おい!」

神勇隊。
グリダニアの誇る、攻撃隊。

グランド・カンパニー設立によってその一部隊になりはしたが、攻撃的な部隊には変わりない。
鬼哭隊とは違い、森の外敵を退けるというその任務ゆえだが・・。

この少女は少し立ち位置がちがう。


「朝のシゴトは終わった。寝させロよ・・。」
寝台でごろごろする。
帝国のガラクタを、正真正銘のガラクタに変えてきて。
それも愛しい人をほったらかしてだ。
寝させろ。

「依頼がはいったんだ。頼む。起きてくれ。」
青年が懇願する。

「んー・・・。明後日なラ。」
下着姿で寝台に寝っころがる少女はにべもない。

「フネラーレ!」

ごろごろ。

この少女の監督というか、受付役の彼はいつもの対応に胃を痛めている・・。
「あー。その。彼とはしばらく逢えない、というか、引き戻して悪かったよ。」
「分かってンじゃないか。」
「でもまあ、その、本当にヤバかったんだ。」
「魔女いたし、大丈夫だったヨ?」
「それは・・スウェシーナさんが個人的に・・。」
「あの夜を返せ。」
「う・・。」

「まあ、いいや。目が覚めちゃッた。どんな依頼?」

この少女のマネージメントをしている、ミッドランダーの青年、キーファーはようやっと人心地をつけ、依頼の内容を言い出す。


神勇隊、普段は弓術士のギルドと、「黒衣森」の防衛、というか、積極的に外敵にあたる。


そして、フネラーレは。
この神勇隊に席を置いているが、少し役割が違う。
暗殺。

「眼」を活かした狙撃でもって、不適合な者の暗殺を請け負う、というのが普段の仕事。

「ふうン。たしかにやりすぎだネ。」
調書を見て。


「鬼哭隊は何してンのさ?」

「それなりに大物でして・・。手が出せないようです。」
「僕がやっちゃって大丈夫?」
「はい。それは。鬼哭隊も了解済みです。」
「あらら・・。気の毒だネ。僕に睨まれるとは。」
「状況としては、キャンプ・ベントブランチまで彼を誘い出します。この手筈はすでに出来ていますので、昼前までには。」
「もうすぐじゃンか。」
手ごろな服を探す。
「あ。お前、僕の下着姿見ただろ?給料割り増しナ。」
「いっつもその格好でしょう・・。」
青年はうなだれる。

いつもと違い、モスグリーンのチュニック。
森にまぎれる・・。

(あんなの殺して何かいいことあるのかナ?)

二人の護衛と、恰幅のいい中年。
罪状。
密貿易。人を売り買いするウルダハとの交易。もちろん商品は人。


海賊を生業としていた少女としては、一般的な商品として扱ってきた。

「ま、ココじゃ、勝手が違う、ってことなんだけどネ。」
矢をつがえる。

放つ。

倒れる。


護衛が慌てて容態を見るが、間違いなく致命傷。
もう遅い。

「終了。」
すぐさまその場から移動する。


----------コメント----------

起きなかったら窓を全開にして布団をひっぺがえせばいいんじゃよ~w
それでもだめなら鍋をおたまで打ち鳴らすんじゃよ~w
Syakunage Ise (Hyperion) 2012年09月26日 11:04

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>しゃくなげさん、いらっしゃいw
あたしがソレされたら絶対ブチ切れますwwwww
Mayuri Rossana (Hyperion) 2012年09月26日 11:45

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