335書き物。少年と少女。

「もう、あのバカ・・。」

ブルーグレイの髪の少女は、キャンプ・グローリーまで移動術式テレポで飛ぶと
わき目もふらずに飛び出す。

マップであらかたの位置は目星をつけた。
もし、ソコじゃなければ、違うところに走るだけだ。

「待たさないからっ!」
金髪の少年の顔がよぎる。
「もうっ!」


しばらくすると、白いモコモコの集団に出会う・・。

「う・・・かわいすぎる・・・。」
最初の誓いよりも、なんとなく・・誘惑に負けそうに・・。






「あいつ、モコモコの誘惑に負けてるだろうな。」
大の字に寝っころがりながら。
ウルラは、少し離れた岩場で。
走ってきた少女を見つけていた。


「きゃー!なにこれ。」と白いモコモコとした毛の塊に身をゆだね。
そういえば、リムサの近くにも居たわね・・。と。
とりあえずは、モコモコにまみれて・・。
「あ。」

本来の目的を忘れそうに・・・というか、完全に忘れていた。ダメじゃない・・。


「ウルラー!どこー!?」

「ここだよ。」

目の前、というか、上下でいえば身長差くらい。


見上げれば、彼女の腰あたりから上。

ああ、新しい装備を買ったんだな。なかなかに似合っている。

「ちょっとおお!」
抗議の声が聞こえるが、抗議するならされない装備でくればいいだろうに。
腰元を両手で隠しながら、抗議してくる少女。

だったら、サブリガ以外にもあるだろうに。

「似合ってればなんでもいいだろう?」
率直な意見を言うが。
「見上げられる、って、すっごく恥ずかしいんだからね!」
「そんなもんか?」
立ち上がる。

するといきなり。
「ばか。あほ。こんちくしょう。えーと、ナスのヘタ。カボチャの種。コーンの毛。・・・」
いきなり飛びついてきて、罵声?の数々?
「ええと。」
「なんで返事してくれないのよ!」
「ごめん。」
「ごめん、だけじゃダメ!」
涙ぐんで、唇を噛みしめながら見上げてくる少女。
「ふう。どうしたらいいのかな?」
「言わせないで!」
目を瞑り。




唇を重ね、抱きしめる。




「そうそう。」
しばしの抱擁の後。
「こういうのが出てきたんだよ。」
先ほどNMを撃破したときの袋を。
「え?」
「うん。これがお土産。」
「あ・・。ありがとう・・。」
「着替えてごらん。」
「うん。・・。」
目の前でジャケットのリベットを外し出す少女に、
「おいおい。まあ、おれはいいんだけど。」
「あ!」
慌てて胸の前を抑えながら岩陰にいく。

胸元が少し積極的というか。
それ以外は落ち着いたデザイン。

「かわいいよ。」素直な感想。

頬を赤らめ、裾の辺りを両手で抑えている。

「マユ?」
「見ないで。」さらに頬が赤くなる。

ああ・・。裾の大きく広がったこの服だと・・。

「もう・・。」

さて、もう戦いにいかないと。
「じゃ、な。」

「え!!!そんな!!」


「サンドイッチ!用意してきたの!一緒に食べよ?」

「そっか。いいよ。」

二人の時間は過ぎていく。


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マユちゃんが女の子みたいだ
Jonathan Jones (Masamune) 2012年09月24日 21:01

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>ジョジョさん、いらはいw
マユはちゃんとした女の子ですよ?w
レティの方は・・・。うーんw
Mayuri Rossana (Hyperion) 2012年09月25日 06:11

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