「はーぁ。」欠伸をする。
とはいえ、既に昼下がり。
黒髪の少女は寝台から抜け出そうとしたが、いかんせん腰に力が入らずにそのまま、ぼーっとしている。
白い裸身はそのままに、今日は何を食べようか?などと。
そんな感じでぼけーっとしているのである。
「アイツ、がんばりすぎ。」
相方に対し、かなりの辛口ではあるが。
「お腹へったナ・・・。」
散乱している下着と、チュニックを拾い集めるととりあえずの指針としては、「メシ」
で決定。黒髪を手で漉くと、少し引っかかる。
こればっかりは気になるので、湯浴みもチェックに入れる。
「ご飯とお風呂かー・・・。」
手持ちのギルは・・
「ち。あの野郎、セコイ!」
戸棚からいくばくかのギルを探し出してこの台詞。
そろーっとドアを開けてみる。
二人の関係は既に知り渡ってはいるものの・・・。
やはり、目に付くのは少々気になる。むしろ堂々とすればいいのかもしれないが・・。
幸い?誰とも会わずに船からは出られて、そのまま街中に。
「んーんん?今日は久しぶりにビスマルクかナ。」
「ご注文は?」「おまかせー。」
さて、遅めの昼食を済ませて、湯浴みかな。
「あら、珍しいわね?」とエレゼンの女性。
「珍しいも何モあったもんじゃないでショ?ウルスリ。」
「そうだっけ?」
「ええ、夕べはガッツリさくっとお持ち帰りされちゃったんだけどネ。」
「優しくしてもらった?」
「ええ、激しかッたです。」
「!!!?」
「言葉に詰まるなら、そんなネタ振るンじゃねえよ。」
「えー・・コホン。では。」
「毎度の事ながら、ヒト手間多くねェ?」
「いいの。私の趣味だから。」
「だからあのヒゲに抱かれないンだよ。」
「それとこれとは関係ありません。」
「キレてンじゃねーよ。さっさと用件言えよ。」
「帝国の将軍があちらこちらで確認されています。ネール、とかいう輩ですか。この排除を。」
「おーおー・・。こりゃまた大物だネ。」
「楽しいでしょ?」
「まあネ。」