235書き物。ようこそグリダニア6

「レティたち、まだかしら?」
「さっきパールで連絡ありましたし、すぐに来るでしょう。」
「ならいいのだけど。」

鬼哭隊の屯所、受付カウンターで副隊長スウェシーナと、エレゼンのソーサラー、アルフレートは世間話をしながら待っていた。
向うの道場からは気合の入った声や、武具を打ち鳴らす音が響いてくる。
そして、控え室から一人の少女が出てくる。髪からはまだ少し水が・・。
ゆるい金髪をカチューシャでまとめた、すらりとした剣士。
「すみませんでした・・。」すっかりおとなしくなっているが・・。
「ああ、準備できたかい?」
「はい、アルフレートさん。すみませんでした・・。」
「まあ、いいから。道場に行っておいで。」

「あの子が例の?」
「そうだ、アラミゴからの客人だ。」
「初ういしいわねー。」
「まあな。」


「おまたせー!スゥいる?」グレイの髪の「魔女」
「おそーい。」鬼哭隊副隊長。
「この子がね。」と金髪の少年を引き出す。
「すみません。」と殊勝な態度だが・・。
「とりあえず、道場いっといで。妹さんもいるから。」
「あ、スゥ。やさしー。」「当然ですとも。」「ふふふ。」「うふふ。」
(こわひ・・。)とはマユ。
「じゃあ、いこっか。ウルラ君。」「えーと、おれの方が年上だよな?」「気にしない。」
「まあ、いいけどな。」(さて、マリーは・・。ああ、やっぱりな・・。)髪からは水が滴り落ちて、
なおかつ服が変わっている。結論としては・・・。やらかしたな。やっぱり。


「レティ、この後はどうするの?」
「んー、ご飯かしら。」
「ああ、それなら俺の家でどうかな?実は家内に段取りさせてるんだ。」
「じゃあ、お呼ばれにいこうかな。アルの奥さん、見たことないし。」
「そっちかよ・・。」
「それならネルケもおまかせしちゃっていいかしら?」
「もちろん。スウェシーナさんは?」
「わたしは用事、というか今日は夜勤でね。はなれられないの。」
「そうか、残念。」
しばし、世間話に花が咲く。



「たぁっ!」ガキ。「ふっ」パァン!「てい!」ガッ!「やぁ!」キィン!

少女二人の攻防は一進一退。槍を盾で受け流して一撃を入れようとすると、
一歩間合いを外して引きながらも槍をさらに繰り出す。
その槍を剣で絡めるようにして間合いを詰めると、盾を使って打ち払うように攻撃する。
それをさらりとかわすと、逆に間合いを詰め、石突を振り上げるように下段から。
こちらもそれは読んでいたかのようにかわすと、剣を横薙ぎに振るう。
槍の柄で受けると、そのまま槍を回転させて横薙ぎに同じく払う。
それをかいくぐって脚を狙ってもう一度、今度は剣を突くように。
あえて逃げずに、防具の上を滑らせるようにしてダメージを軽減。
伸びきったところを石突で叩く。こちらも避けずにあえて受けながら、懐に潜り込むように相手の間合いを殺す。
槍で相手の体を押し返すように間合いを取りに行く。そこを盾で殴りにかかる。

「おーおー。やってるわねー。ネルケ、どっちが勝つかな?」
「さあ?けっこういい勝負だね。マリーさん、かなりの腕だよ。先輩、ここじゃかなりランク上なんだけど、互角だしね。」
「ほー。今度はあたしと勝負だ!」
「マユちゃんは先輩に負けたことないでしょ・・。」
「そうだっけ?」
「先輩が今の言葉聞いたら泣きますよ。たぶん。」
「そこはちゃんと慰めてあげるのが君の務めではないのかね?」ニヤリ。
「・・・・・。」
「楽しそうだな?どれ、うちの妹はどうなんだ?」
「ああ、ウルラ君。かなりの腕だとおもうよ。」
「ほう?」
「先輩と互角って、ここの屯所でもそんなに居ないからね。」
「ふむ。」


結果。
マユ 二勝0敗
シャン 一勝一敗一分け
マリー 一勝一敗一分け
ネルケ 0勝二敗

「ネルケ君、落ち込んだらダメにゃ。」「そうそう。いつもどうりじゃない。」
「シャンの方がやっぱり強いんだな。」「妹よ、傷口に塩を塗るような真似はよせ。」「・・・・ぅぅぅ・・・。」


----------コメント----------

ネルケ;;
Bob Dalus (Hyperion) 2012年07月05日 04:51

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>ぼびー。うん。
定位置。
Mayuri Rossana (Hyperion) 2012年07月05日 06:25

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