23書き物、リムサ編、その2

ウチの親父。

ガンコ一徹。お店の手伝いしてる時でも失敗しようモンなら、容赦なく頭にゲンコが飛んでくる。
文句を言おうにも、過去の記憶が・・・(言えば2発目が・・)

今、思えば愛情があったゲンコだったと思う。
どう見たって、持ってるオタマ(スープをすくう道具)でしばいた方が、わざわざ放り投げて、
素手で殴る理由がない。なんで?って聞いたら「殴るほうの手も痛いんだ」と言っていた。




今なら、たぶん鍋かなんか持ってデジョンが必要なくらいボコにされそうな気がする・・・。




こぇー・・・・・。


さてと・・。とりあえず、(リムサに日帰り、ってことにはならないだろうから、それなりに荷造りかしら。
あ、ピメルさんにも挨拶しとかないと。)

「マユちゃんとしばらく会えないなんて・・・・」

クソわざとらしい、ウソ泣きをジュースの涙で演出してんじゃねえ。

「で、リムサの酒場にはどう言えば?」

「そうね、とりあえず、あたしから、っていうのと、まずはメモを見て。で通じるから。」

「陰謀満載ですか?」
少し顔が引きつる。

「だいじょーぶよー。あ、でも、彼の顔にジュースを吹くのだけはやめといた方がいいわよー?」

「・・・。」

そろそろ、覚悟を決めたほうがよさそーになってきた・・・。

「わかりました。明日、出発しますね。」

「ぇー、今から行けよー。」
眉間にシワよせて、クチを尖らせる小動物。

「シワ、増えますよ?」
一言で黙らせて、荷造りに向かう。



ピメルさんのトコに行って、事情を話して(特に肝心なのは寝床の確保)

余分な荷物はリテイナーの彼に渡しておく。(「えー。」一言しか言わなかった。)

明日か。
ピメルさんのトコでしばらくは帰ってこないであろう、寝床で夢をみたのかどうか・・・


朝日はやってくる。

目が覚めると、ピメルさんは普通に仕事の支度をしている。といっても小物の準備とか、
倉庫のチェックを店員に指示してるだけだけど。(この人、いつ寝てるんだろう?)

挨拶もそこそこに、顔を洗いに行って、戻ってきたら寝床にしてた毛布を片隅に畳んで置かせてもらう。また帰ってきますから。

お辞儀をして、酒場に行く。小動物に挨拶をして。

まずは、キャンプ・ホライズン目指して走っていく・・・途中で疲れたから、だらだら歩いていきましたよー。


そういえば、ウルダハに来た時はチョコボキャリッジに乗ってたしなあ・・・けっこう遠いのね・・・。

あ。


テレポあるじゃないー!

途中でテレポ。



アニマっていう、テレポを使える制限をカウントされちゃう何かがあるんだけど(無制限だと収拾つかないから、ってコトらしい)まだまだ余裕はある。
(ギャザラーとかクラフターの方は、嘆いてるらしい・・・あたしは無縁・・・)

そこから、フェリードックは近い。

「はぁーーーー」



ため息が漏れる・・・・。


ご対面かー・・・。

厄介な怪物なんかも、もう逃げればいいのか、軽くいなせばいいのか大体わかるし、この谷を下っていけば、フェリードックだ。
問題はない。もっともこの谷の底が一番ヤバイんだけど・・。


いったんホライズンで、休憩をしたから今はお昼前。いっそのこと親父の店で飯食うかー。
うし。両手で頬を叩いて気合を入れて、一気に谷を駆け下りる。

ヘンなのが目についたけど、できるだけ遠回りによけて道(ってないよね?)を抜けて、洞窟の入り口みたいな門にたどりつく。

「フェリードックよ!あたしは帰って来たっ!!」

叫んでみたけど、もちろん誰も気がつかない。そりゃそーかwまだこの辺じゃネw

ファイアの魔法でもぶっ放してみてみれば、あるいはアピールできたのかもしれないけど、無い話しではあるw

門を抜けて、日差しのあるほうに。

おそるおそる、露店のあるほうに目を向けてみる・・・それなりに繁盛してるようだ。

いいこと・・・だよね。

自身の体を見てみる。



。。。



あ。



ハーネス&サブリガ。

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