662外伝。最後の夜会の悲喜交々。

さぱぁ~ん。
波間の絶えぬ停泊所。
中型の船ながら、装備はかなり上等ではある。
「ただいま~」
桃色に染めた髪をかきむしりながら。
「暁一家」のレイは少しの不機嫌と、そのくらいは容認できる報酬と。
なんとも言えない表情で我が家たる船に帰島したわけだ。
「おねえちゃん、料理は~?」
妹弟がねだってくる。
素通りしたとは言いにくい。
とはいえ。
菓子パンの類は10では利かない程度には詰め込んである。
「ほら。」
自身も手をつけ、今回の反省点なんかも振り返る。
「まず、相手が悪い。」問題外だ。起こり得る一番可能性が高い課題だ。
「相手の策に乗りすぎ。」これまた最初の課題にいくわけだが、相手の過大評価が判断をにぶらせている。
「負けるのがわかっていて、なおかつ悪あがきをした。」コレは、一部では認められる行為ではある。
だが、一番の目的「銃の有用性の実証」という課題を完全に遂行できていない以上、ただの悪あがきにしか見えない。
苦し紛れに撃つ、というのもシチュエーションとしては「逆転」として評価も高いだろうが・・・あのタイミングではな・・・。
揚げたパンに黒糖とカカオをまぶしてあるパンだが、やけに苦い。しかも塩辛い。
滲んだ視界にあるパンは、優しくほぐしてくれているはずだ。

ただ。

それに応えきれない自分を。

ただ、恨めしく。

だんだん
「おねえちゃん、だいじょうぶ?」外からの声に。
「・・・・・ぶ・・。」



夜会の最中。
長い黒髪を腰まで伸ばし、というのが今までのパターンだったのだが。
アップでまとめ、髪飾りも華やかな。
途中編みこみもいれてあって、どの角度から見ても魅力的に映る。
細面の白磁のような、面貌は工芸品めいた印象を与える。
ドレスはといえば、ノースリーブで、身体のラインをそのままなぞったような、膝までのタイトな深紅のドレス。
しかしながら、サイドのスリットが腰あたりまで切り上がっていて、下着が見えるのでは?と心配するくらいだだが。その点は事前に対応装備で難は無い。
「あ。あ。ア。あ。あ。ア。」
声らしい声も出せず、男性陣に囲まれまくっている。
コレ幸いと、銀髪の青年と一緒に料理をさらに移植しまくっている。
青年、キーファーは自分用と、フネラーレ用に必死で詰め込んでいる。
フネラーレの好みを知っているのは「家」のメンバーでは自分だけだ。
この状況でハズすとかなりイヤな結果になるので必死である。

かくして、二人のバトルにも終焉がおと連れ。
「お、キーファー。やるじゃナいカ。」
「いえいえいえ。お疲れのようでしたし。」
「まあ、フルーツが無いノは勘弁しテやろウ。」
「は、はい!」(あっぶねー・・・・・)


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なんか1話が短いねw新生ロドスト対策かな?w


業務連絡
651~660話転載完了
Marth Lowell (Durandal) 2013年08月12日 10:15

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>マルスCEO、たしかにw
でもまあ、夜会あたりでダラダラと話し続けるのもねえw
前哨戦なら、腹芸や、裏読みでいろいろかけるんだけどw
作中人物や、筆者ですら、一仕事終えてダラダラってところですw
Mayuri Rossana (Hyperion) 2013年08月12日 10:23

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あれ、Reiは妹ですので、お姉ちゃんと呼ばれる
この流れだとReoかな?

ハンドルネームをそのまま付けたので
♀キャラながらレオとなってるから
ややこしいかな?w
Akatuki Reo (Durandal) 2013年08月12日 10:25

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>レオさん、ごめwまちがったw
レオ、ですね。
登場人物、今何人(故人ふくめ)いるのかしら・・・
ときどき誰が誰だったか忘れそうになりますwww
Mayuri Rossana (Hyperion) 2013年08月12日 10:37

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どっかでまたインタビュー的な物でまとめるとか?
多分、忘れちゃってるキャラもいる気がする…
Akatuki Reo (Durandal) 2013年08月12日 11:01

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>レオさん、インタビューかー、新生前にやってみたいな。
お題を考えなきゃね。
やっぱ新ジョブかしらねえ?
わすれちゃったキャラさんにはごめんなさい。できるだけサルベージしてるのよね・・・
Mayuri Rossana (Hyperion) 2013年08月12日 11:24

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