660外伝。箱の中身と密約と。

潮風になぶられる頬。
漆黒の頬をなぶる波風は、ウミネコ達の鳴き声をも混ぜていく。
尖塔があちらこちらに。
そう、もう3年以上も前に「災厄」が降り注いだ街並みとしては、復興という文字がとてもよく似合う。
そんな中。
「尖塔」の一室、いや、国有ではなく、私財としての尖塔としては、破格の大きさを誇り、その一室で、高級素材のデスクにふんぞり返っているミコッテの青年は、傍らに控えるヒューランの壮年の男に声をかける。
「なあ、コロセウム、か。お前の提案でもあったが、俺自身も悪くは無い。と思っている。」
「ありがたきお言葉。」男が頭を伏せる。
「ただ、まあな。人柱用意したり、見た目「死ぬ」な演出は余分だったんじゃないかな?」
そこでもう一人のミコッテ、「Six(常に6面体を持ち、出た目に従順な女性)どう思うね?」
「あら。アタシはこのニメーヤ様の「運命」紡ぎ車のごとき、6面体に全てを任せているのだわ。神に仕える者として、然るべき立場ではなくて?」
「言ってろ。」黒猫はにべも無い。
「コレを。」ヒューランが木箱を渡してくる。
「なあ、アドルフォ。せめて名前とは言わん。何?かぐらい言え。」
「御意。最新式の武具でございます。」
「ほー~。」ラッピングを外しにかかる。
フタを開け。
「なあ。アドルフォ。こいつはなんだ?流行りか?」
箱の中には、回転式弾装(リボルバー)ではなく、銃床にはめ込むタイプの最新鋭式のハンドガンが。
「で?」
横を見ると、優男がボディチェックを受けているところだった。
まあ、自分は女性ってだけで多少の手間は勘弁してもらっているのだが。
念入りにされると、しばらく男に近寄りたくも無いコトになる。


チェックも終わり。
「まあ、いいだろう。シックス、とか言ったな。持ち込んだ分、買い上げてやろう。」
「え!マジですかぁ!ヒャッほー!」
「ただし、条件がある。」
「げ?」
「この銃の改良、および新規の銃の設備監督、オプション等のプレゼンをすることだ。コレに同意できれば、俺のところで雇ってやる。どうする?」
「・・・(お金儲かる・・・よねー。)あ、あのさ。」
「どうかしたか?」
「あのね、あの侍の女の子、ちょっと知り合いでさ。少し、話してもいい?」
「好きに。」
「ありがと!」



「で、こういうワケなのよ。どうしよ?」
「好きにしたら?」

「やっぱな台詞~」
「期待に応えただけ。」


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660話達成ーー^^
27日のサービス開始までに670話いける可能性が出てきたねw
Marth Lowell (Durandal) 2013年08月12日 07:51

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>マルスCEO、がんばりまつw
700行けたら御の字だけどねーw
いっちょがんばるかw
Mayuri Rossana (Hyperion) 2013年08月12日 09:03

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>マユリさん
700話は流石に難しそうw
2週間で39話書かないとw
Marth Lowell (Durandal) 2013年08月12日 09:15

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>マルスCEO、ちょっと厳しいねw
でも、できなさそうで、できそうな数字って悪魔の差配よねーw
まあ、まいぺーすでw
Mayuri Rossana (Hyperion) 2013年08月12日 10:07

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