636外伝。コロセウム エキシビジョン 3

愛槍「竜の髯」穂先に竜のヒゲを使ったこの一振りは、軽く鋼鉄の鎧を薙ぐ。

ひゅん、と音を立て。
構える。
鬼哭隊隊長、スウェシーナ。
「剣聖。お相手賜ろう。」
革鎧だが。
その分、動きやすい。ウロコ状の鉄板を敷き詰めたスケイルではなく、あえての。
軽装ゆえの素早さを優先した、と。
(レティの「速さ」は、ここにある、よね。)
親友の魔女の強さを何よりも知っている彼女は。
剣聖にその一端を披露すべく。
彼女もただ負けっぱなしでは無い。魔女の戦術をおそらくは一番よく知っている。
それを見せ付けてやろう。
「来い。」


ルガディンの「剣聖」といわれる男は。
まずは小剣を抜く。
「おいらの相手はまずは貴女か。」
後ろに術式構成を編んでいるララフェルも見える。
危険な術式だ。
なるほど。どうしてもこちらを落としたいらしい。
ならば。
剣聖としては、引くことはできない。
小剣を短剣に持ち替え、一瞬の間に間を詰める。


「な!」
槍を繰り出すが、間合いが違いすぎる。
そして。


「ちょっとー!」と言いながら、後ろのララフェルが・・。
逃げ出す。

「な、なんだと!」
振り向くと巨漢はこっちの相手など、まったくせず。
ララフェルの術士を落としにかかっている。
「くっそ、舐めやがって!」

槍を振るう。この距離なら十分な間合いだ。

がぎん。

短剣から小剣に持ち替えた剣聖は、「よし、勝負しようか。」と。
「望むところよ。剣聖。お相手つかまつります。」
「ああ、こちらこそ。」
「スウェシーナ。参る。」
「ユパ、受けて参る。」


槍が。
剣が。

舞い、踊り、銀光と軌跡と残像を残し。

剣聖の攻撃は間合いをつかませない、小剣、短剣の組み合わせ。
巧みに持ち替え、攻撃をする。
代わって、隊長の槍は間合いが長い。だが。魔女との対戦経験で、間合いの狭い武器の特製は把握している。
「剣聖殿、お弟子達が気にならないの?」魔女ばりに揺さぶりをかける。
「ああ、おいらの弟子は、問題ない。負けたらその時の事さ。」
臍を噛む。
やはりレティみたいには揺さぶりができないか・・。

槍を振るいながら。


(いい揺さぶりだがね。おいらの弟子達はそんな事くらい。)
短剣で切り込む。

そこに紫電が走る。

「まなんもいるんだぜ?」
ララフェルの術士が。

「これは、少し考えるな。」
膨大な術式構成が整っていくのが分る。剣聖は少しシビれが残る身体で撤退する。


「さすが、ね。剣聖。あんなのサックりと打ち勝つ黒猫って。」
隊長と水晶。
「黒猫は特別ね~」
「対戦したくないわ。それに、彼って商人でしょ?」
「剣士、としては無名のはずなんだけど~。」
「剣聖を打ち負かすくらいなのに?」
「そうなのよ~。ちょっと、ツテ使ったけどね。誰も知らないの~。」
「不気味、ね。」
「うん。」



「さて。れっつイリュージョン。」
銀髪の女性は向かってくる二人の少女を見ながら。
腰のナックルではなく。
懐にある鉄の塊の感触を楽しむ。

リボルバーといわれる回転式弾装の銃を取り出す。
「踊らせてやろうか。」
唇に笑みが・・・・


----------コメント----------

れっつイリュージョン!

銃術のネタを拾って頂いてありがとうございます。
新生で銃術の追加されませんかねぇ…
現状では完全に妄想クラスですからなw
Akatuki Reo (Durandal) 2013年07月16日 12:14

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>レオさん、ホント、銃術来ないわね・・

ニ丁拳銃とくれば、某ラグーンっしょw
そんなキャラで盛って行こうかとw
レヴィよりは三合会のw
Mayuri Rossana (Hyperion) 2013年07月16日 13:18

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業務連絡
627~636話転載
Marth Lowell (Durandal) 2013年07月16日 19:41

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すいません、フォロワーさん経由できました!
Shilfa Lueさんが、エオルゼア文藝部なるサイトを作って、創作小説を保存してあるようなので、紹介させてください。
http://lodestone.finalfantasyxiv.com/rc/diary/entry?e=480985#comment_1949995
より。
Galactica Mugnum (Ragnarok) 2013年07月16日 20:33

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>まるすCEO、いつもありがとう!
早くも全話掲載ですね!
負けずに描きますw
Mayuri Rossana (Hyperion) 2013年07月17日 00:06

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>ギャラクティカさん、いらっしゃい!
シルファさんでいいのかしら?
お邪魔させていただきますね。
あたしの小説は、マルスCEOにお任せなので、その辺はw
でもまあ、広がりがあるのっていいよねw
ありがとv
Mayuri Rossana (Hyperion) 2013年07月17日 00:11

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スー、揺さぶりかける前にユパさまに揺さぶられてるところが
素直というかまだまだというか・・(^-^;
「ちょっとー!」と逃げる水晶さんも可愛いw
Ephemera Mitoa (Durandal) 2013年07月17日 00:18

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>マユリさん
新生までに650話超えると良いねw
エオルゼア文藝部かぁ、マユリさんの小説は実質的に専用サイトがあるからなぁw
リンクしてもらうだけで済むかも。
オリジナル小説も受け付けてるみたいだから、オリジナルは向こうに置くのはありかもw
Marth Lowell (Durandal) 2013年07月17日 00:22

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>エフィ
PvPとかならソサは逃げるしか無いかもねw
Marth Lowell (Durandal) 2013年07月17日 00:24

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>エフィたん、そうなのよw
スゥは基本的に素直なキャラで、そこを突かれて毎度のようにレティに負けてるwレティの戦術をいくら知っていようと、根本で違うからw
剣聖としては、「無茶をしない」が基本なので、引き際はけっこうあっさりしておりますw対クォ戦では引き際を見つけられなかった、という事で負けましたが。
マナの退却モードはかなり可愛いとおもいますwはいw
Mayuri Rossana (Hyperion) 2013年07月17日 00:51

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>マルスCEO、そうですよね~650話w大台だw

文藝部は覗かしていただいたけど、どうやって投稿とかはあんまりみてないw
チャットルームがあるんで、そっちかな~とか思ってみたり。
あたしの小説はマルスCEOの物なので、あっちで転載、ってなってもリンクだろーねw
でもそうなれば、あたしじゃリンク張るのっていけるのかしら?
Mayuri Rossana (Hyperion) 2013年07月17日 00:56

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これぞ!ペーヴィーペー!

タルタルを追っかけまわすことに命かけてたな昔。
Fizz Delight (Hyperion) 2013年07月17日 01:01

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フィズさんとアカツキさん。ふたりの獣使いがそろいましたね。
あ、銃。
Ephemera Mitoa (Durandal) 2013年07月17日 01:10

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>フィズさん、だんだんww
壊れて行ってる気がwww
まあ、タルタルはガルカの常備食とか言われてたけどナーw
Mayuri Rossana (Hyperion) 2013年07月17日 01:26

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>エフィたん。もう一人。
忘れてないかにゃ?w
彼は「獣使い」じゃないけどねw
Mayuri Rossana (Hyperion) 2013年07月17日 01:28

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>マユリさん タルウマー( ゚д゚ )クワッ!! ですな。
ヴァナでは人間でしたけどねw
壊れる?ノンノン、僕は一秒前の自分をも越えていきたいだけですよ・・・(?

>エフィさん
男はみんな己の中の獣をですね・・・あのですね・・・グフフ
Fizz Delight (Hyperion) 2013年07月17日 01:32

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>フィズさんが、DIOみたいになってw

「俺は人間を超えるぞぉっ!JOJOォォォォッ!!!」
ぽいw
Mayuri Rossana (Hyperion) 2013年07月17日 01:38

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